「子どもがもう待てないみたい」朝食ビュッフェの列に横から入った女性。だが、スタッフの一言で空気が一変
家族の分を取りに来た女性が、列の途中へ入った
旅先のホテルで朝食を食べたときのことです。
その日は宿泊客が多かったようで、朝食会場のビュッフェ台の前には十人ほどの列ができていました。
私も皿を持って最後尾に並び、少しずつ前へ進んでいました。
すると客席のほうから、幼い子どもを連れた家族の声が聞こえてきました。
「子どもがもう待てないみたい。ここで見てるから、みんなの分お願い」
そう言われた女性が、空いた皿を何枚か重ねて料理台へ向かってきました。
家族の分をまとめて取りに来たのだろうと思ったのですが、その女性は列の最後尾には向かいませんでした。
そのまま列の途中へ横から入り、料理を取り始めたのです。
パンを何個も皿へ載せ、別の皿にはおかずを次々と盛っていきます。
小さな子どもを席で待たせたくない気持ちはわかります。しかし、後ろには順番を待っている人たちがいました。
女性が料理台の前に立ったことで列はほとんど進まなくなり、周囲からも困ったような視線が集まり始めました。
私の前にいた男性も、料理を取ろうと伸ばした手をいったん引っ込めています。
それでも女性は周囲を見ることなく、家族の人数分らしい料理を取り続けていました。
スタッフが静かに伝えた一言
その様子に気づいたのか、近くにいたスタッフが料理台まで歩いてきました。
女性を強く注意するのではなく、穏やかな声で話しかけます。
「恐れ入ります。皆さま最後尾からお並びいただいております」
女性は一瞬きょとんとした表情をしました。
スタッフは続けて、「お料理は随時補充しておりますので、なくなる心配はございません」と伝えました。
すると女性は周囲の列を見回し、ようやく多くの人を待たせていたことに気づいたようでした。
「すみません」
小さくそう言うと、持っていた皿をいったん置き、列の最後尾へ向かいました。
止まっていた列もすぐに動き出し、会場の空気も少しずつ元に戻っていきました。
しばらくすると、女性は順番が来てから改めて家族の分の料理を取っていました。
小さな子どもを連れていると、できるだけ待ち時間を短くしたいこともあると思います。
それでも、同じ場所を利用する人が大勢いる以上、事情があるときほど周囲への配慮は必要なのだと感じました。
大声で責めるのではなく、理由も添えながら静かにルールを伝えたスタッフの対応が印象に残った朝でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














