「え、返してないの?」給料日を過ぎても2万円を返さない弟。だが、恋人を連れて実家に来た時に聞いた結果
給料日を過ぎても返ってこない2万円
ある月の終わり、実家で弟と顔を合わせたときのことです。
弟が少し困った顔で、私に声をかけてきました。
「ねえ、今月ちょっとお金が足りなくてさ。2万円だけ貸してくれない?給料が入ったら返すから」
突然のお願いでしたが、家族が困っているなら仕方ありません。私は財布から2万円を出して、弟に渡しました。
ところが、約束の給料日を過ぎても、弟からは何の連絡もありません。
普段は普通に話しかけてくるのに、お金の話だけは一切出てこないのです。
ある夜、実家の居間でくつろいでいた弟に、思い切って声をかけました。
「ねえ、この前貸した2万円なんだけど…」
「え、何?」
「給料日、もう過ぎたよね。いつ返してもらえる?」
すると弟は、スマートフォンから顔を上げ、面倒くさそうに答えました。
「えー、今その話?家族なんだからさ、そんなに急かさなくてもいいじゃん」
「でも、給料が入ったら返すって言ったよね?」
「分かってるって。いちいち言わなくてもいいでしょ」
そう言うと、弟は再びスマートフォンに目を落としました。
返せない事情があるなら、せめてそう言ってほしい。約束を軽く扱われているようで、悲しくなりました。
それ以上話しても言い合いになりそうで、その日は諦めるしかありませんでした。
弟の何気ない返事で、恋人に知られた借金
それからしばらくして、弟が恋人を連れて実家に遊びに来ました。
座卓には私と母が並んで座り、向かい側には弟と恋人が座っています。
母と恋人が楽しそうに話している間も、私は弟に貸した2万円のことが気になっていました。
せっかく恋人が来ているのに、お金の話をするのは気が引けます。
それでも、弟と顔を合わせる機会に確認しておきたいと思い、会話がひと段落したところで、弟に小声で尋ねました。
「ねえ、この前の2万円、いつ返せそう?」
すると弟は、露骨に嫌そうな顔をしました。
「だからさ、何回も言わなくていいって。家族なんだし」
思ったより大きな声だったため、隣にいた恋人がこちらを向きました。
「え、ちょっと待って。2万円って何の話?」
弟は一瞬、言葉に詰まりました。
「いや、姉ちゃんにちょっと借りてて……」
恋人が驚いた顔で私を見たので、事情を説明しました。
「給料日に返すって約束で貸したんだけど、まだ返してもらってなくて」
すると恋人は目を丸くして、弟に聞きました。
「え、返してないの?」
「いや、だから……家族だし、そんなに急がなくてもいいかなって」
弟が気まずそうに答えると、恋人は呆れたように首を振りました。
「いやいや、借りたお金でしょ? 家族でもちゃんと返さなきゃダメじゃん」
「分かってるよ……」
「じゃあ、今返してあげなよ」
「え、今?」
「うん。返せるんでしょ?」
弟は何か言いかけましたが、結局それ以上言い返さず、慌ててスマートフォンを取り出しました。
さっきまであれほど面倒くさそうにしていたのに、恋人に言われた途端、必死に送金の操作をしています。
ほどなくして、私のスマートフォンに2万円の入金通知が届きました。
「……送った。ごめん、遅くなって」
弟は小さな声でそう言うと、うつむいてしまいました。
恋人も私に向かって頭を下げました。
「すみません。あとで私からもちゃんと話しておきます」
「いえ、ありがとう。本当に助かったよ」
思わず母と顔を見合わせると、母は笑いをこらえるように口元を押さえていました。
何度頼んでも返してくれなかった弟が、恋人の一言であっさり送金するなんて。
無事にお金が戻ってきたことにはほっとしましたが、私が催促したときにも、素直に返してくれればよかったのに。
そう思わずにはいられない出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














