「あれ、会費っていくらだったかな?」結婚式の受付で財布を開いた夫の叔父。だが、友人が思わず固まった理由
何度も話し合って決めた結婚式の形式
夫と私は、育った地方が違います。
結婚式の準備を始めてすぐ、その違いに悩まされることになりました。
夫の地元では、受付で決まった金額を払う会費制が一般的。
一方、私の地元では、ご祝儀をいただく招待制が当たり前だったのです。
夜になると、居間の座卓に資料を広げ、二人で何度も話し合いました。
「会費制にしたら、うちの親戚はびっくりすると思うんだよね」
「でも、招待制だと、今度はうちの親戚が戸惑うかもしれないなあ」
どちらの形式にするかで、引き出物の用意も変わります。
お互いの親戚や友人のことを考えると、なかなか答えが出ませんでした。
それでも、何度も話し合った末に、私たちは招待制に決めました。
夫の親戚には夫から説明してもらい、引き出物も招待制に合わせて用意しました。
準備がすべて整った夜、私はようやくほっとしました。
あれだけ話し合って準備したのだから、もう大丈夫。そう思っていたのです。
受付で財布を取り出した夫の叔父
結婚式当日の朝、受付をお願いしていた学生時代からの友人が、控室に顔を出してくれました。
「ねえ、受付で何か気をつけることある?」
「招待制だから、ご祝儀を受け取って、芳名帳に名前を書いてもらえば大丈夫だよ」
「分かった!任せて!」
友人の返事に安心し、私も式の準備を進めました。
その後、受付が始まるころ、私はドレス姿でロビーの端に立ち、写真を撮ってもらっていました。隣には夫もいて、受付の様子が見える位置でした。
すると、夫の叔父がにこにこしながら受付の机へやってきました。
「ああ、受付はここでいいのかな?」
「はい、こちらです!」
友人が笑顔で応じると、叔父は上着の内ポケットから財布を取り出しました。
そして、財布の中をのぞきながら、何気なく尋ねたのです。
「あれ、会費っていくらだったかな?」
「えっ……会費、ですか?」
友人の手がぴたりと止まりました。
ペンを握ったまま、困ったように叔父の顔を見ています。
どうやら叔父は、今回の結婚式も会費制だと思っていたようです。
私も一瞬驚きましたが、友人の戸惑った表情を見て、思わず笑いそうになってしまいました。
隣にいた夫もすぐに気づいたようで、慌てて叔父のところへ向かいました。
「叔父さん、今回は会費制じゃないんだよ」
「えっ、そうだったのか!」
叔父は驚いた顔をしたあと、頭をかきながら大笑いしました。
夫も笑っていて、私もとうとう笑いをこらえられなくなりました。
式が終わったあと、私たちはいただいたご祝儀と引き出物の数を、もう一度確認していました。
そこでふと朝の出来事を思い出し、二人で顔を見合わせました。
「いやあ、叔父さんらしいよな」
夫が笑うので、私もまた笑ってしまいました。
叔父は帰り道も「いい式だった」と楽しそうに話していたそうです。
準備中は、地元の習慣の違いにずいぶん悩みました。けれど、あんなに心配していたことが、まさか笑い話になるなんて。
今では、あの受付での出来事も、私たち夫婦にとって忘れられない結婚式の思い出になっています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














