赤ちゃんが泣くたびに天井から「ドンドン」…上の階の人に謝り続けた私。隣のおばあさんも聞いていた音とは
赤ちゃんが泣くたびに響く音
生後5か月の赤ちゃんを育てながら、私は夫とアパートの1階で暮らしています。
夜は夫と交代で抱っこをして、なるべく泣き続けないように気をつけていました。
ただ、どうしてもうまくいかないのがお風呂です。
機嫌が悪いときに湯船に入れると、赤ちゃんは顔を真っ赤にして大泣きしてしまいます。
上や隣の部屋に聞こえているだろうと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
そんなある日から、赤ちゃんが泣くと、天井から「ドンドン」と大きな音が聞こえるようになりました。
まるで泣き声に抗議されているようで、音がするたびに気持ちが落ち着かなくなりました。
ある日の昼、階段の下で上の階の人と顔を合わせました。私は抱っこひもの赤ちゃんを支えながら、頭を下げました。
「いつも泣き声がうるさくて、すみません」
「ああ、ほんとにね。夜も結構聞こえるのよ」
相手は腕を組み、眉を寄せています。ちょうど赤ちゃんがぐずって声を上げると、小さく舌打ちをしました。
「お風呂のときも、よく泣いてるでしょう?」
「はい。なるべく機嫌のいいときに入れているんですけど…」
「もう少し何とかしてもらえない?こっちも困ってるのよ」
「すみません。気をつけます」
上の階の人は、それ以上何も言わずに階段を上がっていきました。
迷惑をかけているのは分かっています。でも、泣きやませようとしてもうまくいかないこともあります。
私は赤ちゃんの背中をなでながら、どうしたらいいのだろうと考えていました。
隣のおばあさんが伝えたこと
別の日の昼、また階段の下で上の階の人と顔を合わせました。
「昨日の夜も、うるさかったわよ」
前よりも強い口調で言われ、私は慌てて頭を下げました。
「すみません。夫と交代であやしているんですけど、なかなか泣きやまなくて……」
「それは分かるけど、もう少し静かにできないの?」
「はい……」
どう答えればいいか分からず、私は赤ちゃんを抱き寄せました。
すると、隣の部屋の扉が開き、そこに住むおばあさんが顔を出しました。
「あの、ちょっといいかしら」
私たちが振り向くと、おばあさんは上の階の人に声をかけました。
「赤ちゃんの声が気になるのは分かるけど、あのドンドンって音、うちにも響いてるのよ」
上の階の人は、一瞬言葉に詰まったようでした。
おばあさんは続けました。
「赤ちゃんが泣くのは仕方ないこともあるでしょう。お母さんも困ってるみたいだし」
「でも、こっちだって毎日聞こえるんですよ」
「そうよね。ただ、床を鳴らす音も結構大きいのよ。それは知っておいてほしくて」
上の階の人は黙り込み、少し気まずそうに目を伏せました。
そして、何も言わずに階段を上がっていきました。
私も、それまで天井から聞こえる音は自分たちだけが気にしているものだと思っていました。隣の部屋にまで響いていたと知り、驚きました。
その日を境に、天井からドンドンと音がすることはなくなりました。
もちろん、赤ちゃんが泣かなくなったわけではありません。私たちも、できるだけ周囲に迷惑をかけないよう、変わらず気をつけています。
後日、おばあさんにお礼を伝えると、赤ちゃんの手をそっと握り、笑顔で言ってくれました。
「大きくなるのは、あっという間よ」
その何気ない言葉がうれしくて、少し肩の力が抜けた気がしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














