「家事もできて、年収も安定してる」とカフェで私を値踏みする彼。私が席を立つと、口を開けたまま固まった彼の顔
カフェで始まった結婚の話
彼は結婚の話の途中で、私に合格だと告げました
マッチングアプリで知り合った彼と会うのは、今日で四度目でした。
私は大きな会社に勤める二十代の会社員で、彼も同じくらいの年齢です。
やり取りの段階から礼儀正しく、会ってみると話し方も穏やかな人でした。
食事の好みも合い、前回は私が自炊や掃除の話をしたこともあります。
一緒にいると気が楽で、このまま続けばいいなと思っていました。
その日の午後は駅前のカフェで向かい合って座り、私は紅茶とタルト、彼はミルク入りのコーヒーを頼みました。そのうち、会話は将来のことへ流れていきました。
『結婚って、いつごろまでにしたいと思ってる?』
彼にそう聞かれ、私は少し照れながら、『二年か三年の間には、家庭を持てたら嬉しいな』と正直に答えました。
彼はカップを置いて満足そうにうなずき、私をまっすぐ見て言いました。
「君は合格だよ。」
「家事もできて、年収も安定してる。」
彼は親の介護も任せられると言い、私は返事に詰まりました
合格、という言葉の意味が分からず、私はティーカップに添えた手を止めて彼を見つめました。
試されていたなんて、思いもしませんでした。目の前の彼は、なおも楽しそうに笑っています。
彼は身を乗り出して、機嫌よく話を続けます。
「僕の親の介護も、君なら頼めるね。」
「条件が全部、そろってるよ。」
彼はほめているつもりなのか、笑顔を崩しません。
けれど、私自身よりも、家事や収入、親の介護を任せられるかといった条件を見られているように感じました。何と返せばいいのか分からなくなりました。
私が静かに立ち上がったとき
私は便利な人を探していたのかと問い、不合格だと告げました
彼の言葉を聞いて、これ以上結婚の話を続ける気にはなれませんでした。
皿のタルトは、まだ半分ほど残っていました。
怒鳴り合う気にはなれませんでした。私は膝の上でバッグの持ち手を握り、息をひとつ吐いて、静かに立ち上がりました。
「便利な人を探してたんですね。」
「私の採点だと、あなたは不合格。」
立ち上がって告げる私の声は、自分でも驚くほど落ち着いていました。迷いは、もうありませんでした。
彼は口を開けたまま見送り、私は帰りの電車でブロックしました
彼はコーヒーカップを口もとへ運びかけたまま、ぽかんと口を開けて私を見上げました。何を言われたのか、すぐには飲みこめない様子です。
「えっ、僕が不合格……?」
「今日は、ここで失礼します。」
私は会釈だけして、バッグを肩にかけ、出口へ向かいました。彼は席から動かず、ただ私が遠ざかるのを見ていました。
電車に揺られながらアプリを開き、彼をブロックしました。四度目の今日で本音を聞けたのは、むしろ運がよかったと思います。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














