「今日の7時までに直しといてくれる?」と新人のミスを私に丸投げする上司。私が淡々と返すと、上司が黙り込んだ
夕方、私の席に置かれた資料
上司は新人のミスの資料を、私の席へ持ってきました
ある日の夕方、40代の私が仕事を終えて帰る支度を始めようとしていたとき、上司が資料を持ってやって来ました。
上司の後ろには、数か月前にうちの部署に配属された20代の新人がついてきています。
それは新人が作った資料でした。数字に間違いがあるうえ、翌朝が提出期限だということも、ついさきほどまで本人は把握していなかったようです。
「今日の7時までに直しといてくれる?」
上司は当然のように、資料を私の机に置きました。新人は上司の隣で、にこにこと笑いながら「さすがです、いつも助かります!」と言いました。
新人は、上司の前ではいつもこの調子でした。
上司もまんざらでもない顔をして、新人のミスを、いつの間にか私に回すようになっていたのです。
私は言い返せず、口を結んで黙ってしまいました
新人のミスを私が直すのは、これが初めてではありません。先月も、その前も、同じように資料を渡されました。
上司に口答えをしたことは、一度もありません。新人が見ている前で断れば気まずくなりそうで、これまでは言われるまま引き受けてきました。
今回も私がうなずくと思っているのでしょう。上司は私に顔を向けて、軽い調子で言いました。
「君のほうが、仕事が早いだろ。」
ここで受ければ、新人の後始末は、この先もずっと私の役目になります。
それでも私は口を一文字に結んだまま、返事ができませんでした。
顔を上げて返した私
私は手を止めて、新人の担当だと上司に告げました
その言い方に、胸の中で我慢の糸が切れました。私は机の上の資料から目を離し、顔を上げました。
「早くても、彼女の仕事です。」
できるだけ落ち着いた声で続けました。
「間違えた所は、本人から聞きます。」
数字を間違えたのも、提出期限を見落としたのも新人です。
本人が分からないまま私が直しても、同じことがまた起きます。
もちろん、分からないところがあれば説明するつもりでした。
ただ、最初から最後まで私が修正を引き受けるのは違うと思ったのです。
上司は黙り込み、新人は残業して直し、同僚には感謝されました
上司は何か言おうとして、手元の資料に目を落としました。しかし、結局何も言わず、その場に立っていました。
新人は、私がここまで言うとは思っていなかったのでしょう。資料を手に取り、気まずそうにうつむきました。
「すみません、私が直します。」
新人はその夜、席に残って、数字を一つずつ見直していました。
分からない部分だけ私に確認しながら、どうにか修正を終えたようです。
上司は自分の席へ戻り、その日は私と目を合わせませんでした。直した資料は、翌朝、新人が自分の手で上司に出しました。
翌日、同じように新人の仕事を頼まれることがあった別の同僚が、小声で話しかけてきました。
「昨日は助かったよ。あの上司に言い返せる人、今までいなかったから」
翌週、新人は提出日を自分の手帳に書き込んでいました。上司が私の席に資料を持ってくることも、なくなりました。
一度はっきりと伝えたことで、ようやく仕事の分担を見直してもらえたのかもしれません。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














