「収入あるし、奥さんには仕事やめてほしいな」合コンで自慢し続けた男。だが、結婚観を語る男に反論した結果
合コンの席で広がった違和感
その日の合コンは、友人から数日前に誘われて軽い気持ちで顔を出したものだった。
気が合う相手がいればうれしいし、いなくても友人と外食できればそれでよかった。
お店は予約してくれていて、こぢんまりとした居酒屋で四対四の会だった。
席に着いて飲み物が出るころから、同年代の男性がやたらと自分の話を続けていた。
仕事の規模、年収の額、休日にしていることの羽振り。会話のキャッチボールというより、評価される側の女性陣に向かって品定めをしているような気配があった。
並んだ料理にも手を伸ばすのが早く、何の遠慮もなく中心の取り皿に箸を伸ばしていた。
こちらが軽い質問を返しても、答えはすぐ自分自身の自慢に戻る。
他の男性たちは少し気まずそうにしていて、店員が料理を運んでくるたびに会話が一瞬リセットされる空気だった。
私は当たり障りのない受け答えに徹していたけれど、心の中では「この人と二人きりにはなりたくないな」と静かに線を引いていた。
結婚観で出た一言と、私の返し
場所を変えて二次会へ移動する途中、信号待ちの間に話題は結婚観に流れた。
男性は腕を組み直して、自信たっぷりに口を開いた。
「収入あるし、奥さんには仕事やめてほしいな」
我慢の最後のかけらが落ちた感覚があった。
声を荒げてもこの人には届かない、と思った私は、あえて静かなトーンを保ったまま相手を見て答えた。
ここで黙ったままでは、私自身が自分の意見を粗末に扱うことになる、という思いも頭をかすめた。
「価値観の違いで明確に決まるなら、お互いに都合のいい相手を見つけて付き合う関係になりますね。私は対等に支え合える関係の方が大切だと思います」
言い切ったあと、信号の青に変わる音だけがやけに大きく聞こえた。
あれだけ饒舌だった男性は急に黙り込み、視線をそらして歩き出した。
隣の友人が小さく息を呑んだのも、はっきりと耳に届いた。誰かが別の話題で空気を変えてくれて、二次会の途中からは自然と席も離れた。
家に帰る道で、心の奥に残っていた重さが軽くなっているのに気づき、思わず深く息を吐いた。違和感を抱えたまま笑って受け流すよりも、自分の言葉で線を引く方が、ずっと自分を大事にできるのだと知った夜だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














