tend Editorial Team

2026.05.27(Wed)

「教習所からやり直せ!」ハンドル握った途端に他車に毒づき出した彼→外面が剥がれた助手席で凍りついた

「教習所からやり直せ!」ハンドル握った途端に他車に毒づき出した彼→外面が剥がれた助手席で凍りついた

穏やかな印象だった当時の交際相手

今でも体の芯が冷える相手がいる。

当時付き合っていた男性は、私の友人にも家族にも親しみを持って接していて、私も「いい人と巡り会えた」と信じていた。

知人と一緒に食事をした時にも、店員さんへの言葉づかいが丁寧で、ひとつひとつの所作が穏やかだった。

年齢を重ねた今だからこそ、こういう落ち着いた相手と過ごしたいと願っていた私は、彼との時間に深く安心していたのだ。

休日の朝、軽くドライブに行こうと誘われ、彼の運転で出かけることになった。

助手席に乗り込んで、シートベルトを締めるまで、その日の景色は何ひとつ曇っていなかった。

お気に入りの曲を流しながら、彼はハンドルを握って走り出した。最初のうちは、いつも通り穏やかだったのだ。

目的地までの間に出てしまった素

市街地を抜けたあたりで、彼の声色が少しずつ変わっていった。

前の車のブレーキにも、合流の遅い車にも、ぽつりぽつりと毒を吐き出す。低い声で立て続けに、こう言い放った。

「教習所からやり直せ!」

「ぼけっとすんなよ」。

私に向けたことのない言い回しが、車内に立て続けに転がっていく。

カーナビの案内を私が聞き逃してしまい、ほんの少し道を間違えた時のことだった。

彼はハンドルを握り直し、こめかみに筋を立てて吐き捨てた。

「助手席なんだから、仕事してよ」

その声に、私は息ができなくなってしまった。

私に向けて話す時の優しい声とはまるで違う。低く、責めるような響きが助手席の空気を凍らせた。

(この声、本当に同じ人なんだろうか)。

心の中でそう呟きながら、私はただ前を見つめるしかなかった。

外面の優しさが剥がれた瞬間

目的地に着いて車を降りた途端、彼の表情はまた穏やかに戻った。

「ごめんごめん、ちょっと混んでたから」と、何事もなかったように笑う。

私の歩く速度に合わせ、メニューを覗き込んでくる仕草も、いつもと同じだった。

けれど私の中では、すでに景色が変わっていた。

外面の優しさは、見えない相手や弱い立場の人に向ける態度で簡単に剥がれ落ちる。

あの瞬間、表向きの彼を信じてきた自分の見立てが、音を立てて崩れていく感覚があった。

その日を境に、私は静かに距離を置き始めた。連絡の頻度を落とし、最後は短い言葉で別れを伝えた。

あの車内で凍りついた空気を、私は今も鮮明に覚えている。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.27(Thu)

「まだかかりそう?」行列が苦手な夫。だが、自分の食べたいものを前にして初めて言った一言
tend Editorial Team

NEW 2026.08.27(Thu)

「潰れてるじゃないか。入れ方が雑なんだよ」レジで怒鳴る客。だが、若い店員さんが静かに伝えた事実
tend Editorial Team

NEW 2026.08.27(Thu)

「まだ2歳だし、行っても覚えてないんじゃない?」家族旅行に反対していた夫。だが、妻が伝えた本音とは
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.03.31(Tue)

「どうして私には彼氏ができないんだろう」と嘆く友人→フォローした私に待っていたのは、友人からのあり得ない言葉だった
tend Editorial Team

2026.06.24(Wed)

叔父「去年はうちが多めに包んだぞ」法事の精算で蒸し返された負担→親戚一同が黙り込んだ気まずい食卓
tend Editorial Team

2026.08.20(Thu)

「18万円より、黙っていたことがつらい」ポストに届いた督促状を前に、夫がやっと打ち明けた事実
tend Editorial Team