「ここまで呼ばなくていいんじゃない?」結婚式の招待客名簿で親戚の出席を渋った義母→親戚経由で届いた本音に残った気持ち悪さ
名簿を見せた瞬間に渋った義母
結婚式の招待客名簿を義母に見せたのは、私が式の段取りを決めはじめた頃だった。
義母側の親戚を全員呼びたいという私の希望に、義母は分かりやすく顔を曇らせた。
「ここまで呼ばなくていいんじゃない?」
遠いから、高齢だから、忙しい時期だから。
義母は名前をひとつずつ指でなぞりながら、出席を渋る理由を並べていく。
柔らかい口調なのに、線を引く手は一切迷わなかった。
普段の打ち合わせでは「好きにしていいよ」とすべてを私に任せていたのに、その場面だけは別人のように主導権を握ってきた。
私は黙って、半分以上の名前を消した。
義母の意向に逆らってまで押し通す気力もなく、当時の私は「義母の判断にも事情があるんだろう」と納得しようとしていた。
義母なりの遠慮なのか、見栄なのか、それすら分からないまま夫にも相談せずに飲み込んだ。
親戚の家で耳にした義母の本音
挙式直前、義母の従姉にあたる女性の家へご挨拶に行ったときのことだった。お茶を勧められ、世間話のつもりで座っていた私に、従姉がふいに眉を寄せた。
「あの子、ちょっとねぇ」
誰のことを言っているのか、最初は分からなかった。けれど続いた言葉で、義母が私について話していた内容が次々と漏れてきた。
気が利かない、息子の好みと合わない、家事のやり方が雑、断片だけでも、どれも義母の口から出たとは思えない種類の言葉だった。
招待人数を絞ったのも、私のことをあまり親戚に見せたくなかったからかもしれない。そんな疑いまで一瞬で頭をよぎった。
従姉はすぐに口を押さえた。
「ごめんね、悪く取らないで」
その慌てた様子で、私は逆に確信した。
義母は、私に向ける顔と、自分の親戚に向ける顔を、はっきり使い分けている。
準備のたびに「好きにしていいから」と笑った表情と、いま耳にした評価の落差が、頭の中で重ならない。
家に帰っても、言葉にならなかった。
夫に伝えるべきか迷ったまま、結局飲み込んだ。挙式当日、義母はやはり笑顔で私の写真の隣に立ち、親族と楽しそうに話していた。表で見えるのは、誰がどう見ても穏やかで上品な義母の顔だった。
あの瞬間に見た義母の顔が、本当の顔なのか、表向きの顔なのか。確かめる勇気もないまま、結婚生活が始まった。義母は今も折に触れて電話をくれるし、私の体調を気遣う言葉を欠かさない。けれどその裏で、また別の親戚に同じような評価を漏らしているかもしれない。気持ち悪さだけが、いまも背中に張りついている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














