「ねぇ、足乗せないで!汚いですよ」休憩室のテーブルに足を乗せる同僚。だが、同僚の提案で態度を改めたワケ
「また足乗ってますよ」が繰り返される毎日
アルバイト先の休憩スペースに、ソファに腰を下ろしたまま向かいのテーブルに足を乗せてくつろぐ同僚がいた。
声をかけるたびに使う言葉が決まっていた。
「ねぇ、足乗せないで!汚いですよ」
いつしかそれが習慣になりかけていた。
本人は「あ、ごめんごめん」と笑いながら足を引っ込める。
悪気はない。でも5分もするとまた乗っている。
注意を重ねてはリセットされる、の繰り返しだった。
テーブルはランチでも使う共有スペースだけに、毎回少し気になっていた。
他の何人かも同じように声をかけていたが、どうしても直らない。
癖になってしまっていて、意識が緩むとすぐ元に戻るのだ。
注意の言葉では体の習慣まで変えられなかった。みんなで困っていた。
強く叱れば関係がぎくしゃくする。でも見て見ぬふりも気が引ける。
休憩スペースだけに、休憩のたびに少しずつ落ち着かない気分になっていた。
トゲトゲブレスレットが登場した午後
どうしたものかと話していたとき、パンクロックが好きな同僚が提案した。
「私のブレスレット、使っていいよ」と取り出したのは、金属スパイクがびっしり連なった本格的なアクセサリーだった。
見るだけで「触りたくない」と思う造りのトゲトゲだ。本人は普段から手首につけていたが、こんな使い道があるとは思わなかった。
いつも足が来る辺りにそっと置いてみた。
しばらくして例の同僚が休憩室に入ってきて、いつもどおりソファに座り、いつもどおり足を伸ばした。トゲトゲが足の裏に触れた瞬間、素っ頓狂な声が上がった。
「いた!何これ!?」
その場にいた全員が笑い出した。本人も「やられた」という顔で一緒になって笑っていた。
笑いで終わって、それきり足は乗らなくなった
翌日、ブレスレットは元の持ち主の手首に戻った。テーブルには何も置かれていない。
それでも、例の同僚がテーブルに足を乗せることはそれ以降一度もなかった。
「また足乗ってますよ」という言葉が必要なくなった。何度繰り返しても変わらなかったのに、一度の痛みと笑いが体の記憶を書き換えてしまったようだった。
誰も傷つかず、むしろ休憩室の雰囲気が少し明るくなった。
笑いで解決できた分、関係がぎくしゃくすることもなかった。翌週、また全員で同じテーブルを囲んでランチをした。
問題解決の手段は、いつも真面目なものとは限らない。笑いに変えられる余地があるなら、そっちの方がずっといい。そう学んだ40代の出来事だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














