「あんまり恥ずかしいこと言うなよ」素晴らしい接客を自分の手柄にした男性上司→上役の一言で静まり返った職場
お客さんから届いた嬉しいお便り
私が働いている職場は小売業専門の人材系サービスで、主に業務委託として活動をしていました。
基本的には管理と接客、両方をこなさなければいけません。
その中で会話の主導権を絶対に渡さない男性上司がいた。
話の最後は必ず自分のセリフで締める。
自分がかっこよく見えていると信じて疑わない。
誰かが提案を出せば「俺もそれを考えてた」と言い、誰かをお客さんがほめていれば「あのときのフォローは俺がしたからね」と付け加える。
そういう人だった。
職場では誰もが息をひそめるようにして日々をやり過ごしていた。波風を立てても得はない。言い返せる立場でもない。そういう諦めが積み重なっていた。
ある日、お客さんから「素晴らしい対応の方がいた」という内容のお便りが会社に届いた。
差出人は名前も部署も書いていなかったが、添えられた特徴の描写を読んだ社員は、ほぼ全員同じ人物を思い浮かべた。
少なくともその男性上司ではないことは、誰の目にも明らかだった。
それでも上司は言い出した。「これ、俺じゃないかな」と。
周囲は押し黙った。否定する人も、同意する人もいなかった。
上司だけが得意げに、自分の接客の丁寧さを語り続けた。先月のあの場面が、先週の対応が、と続いていった。
たまたま廊下を通りかかった上役
そのとき、廊下をたまたま通りかかったのがその上司のさらに上の役職者だった。
立ち止まり、一連の様子を静かに聞いていた。
そして短く、こう言った。
「あんまり恥ずかしいこと言うなよ」
続けてひと言。
「まずお前は候補から外れるからな」
男性上司がぴたりと黙った。
上役はそのままさっさと廊下を歩いていった。何事もなかったかのように。
静まり返った職場に、誰かが小さく吹き出す声が聞こえた。
そのあとは誰も何も言わなかったけれど、その場にいた全員が同じ気持ちだったと思う。
あとで同僚と話したとき、「あれは痛快だったね」と誰もが言った。
ずっと誰もが心の中だけに留めていた言葉を、上役がたった二言で代弁してくれた。
否定でも指導でもなく、ただ事実をさらりと告げただけの一言が、こんなにも人の気持ちを軽くするとは思わなかった。
マウントをとり続けた上司のその後を、私は知らない。でも、あの瞬間の空気の変わり方だけは今でも鮮明に覚えている。あれほどスカッとしたことは、後にも先にもなかった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














