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2026.08.18(Tue)

「4444円かあ。なんだか縁起が悪いわねえ」会計の数字に不満を漏らした客。だが、従業員の一言で空気が一変

「4444円かあ。なんだか縁起が悪いわねえ」会計の数字に不満を漏らした客。だが、従業員の一言で空気が一変

会計に並んだ「4」の数字

スーパーでレジの仕事をしていたころのことです。

夕方になると、仕事帰りのお客さんや夕食の買い物をする人で、レジには自然と列ができていました。

その日、私のレジに来たのは、よく見かける年配の女性でした。

いつも同じくらいの時間に来て、会計のときに天気の話をしたり、「今日は混んでいるわね」と声をかけてくれたりする方です。

「お願いします」

「はい、お預かりします」

牛乳や卵、豆腐、野菜などを順番に通していきました。

最後の商品を読み取ると、合計金額が表示されます。

4444円でした。

ここまで同じ数字が並ぶことは珍しいので、私は心の中で「きれいにそろったな」と思いました。

「なんだか縁起が悪いわね」

ところが、女性は金額を見るなり、少し困ったような顔をしました。

「4444円かあ。なんだか縁起が悪いわねえ」

冗談っぽい言い方ではありましたが、表情はあまり明るくありません。

「今日は朝からちょっと嫌なことが続いていてね。最後までこんな数字なのね」

そう言って、財布を開きながら小さくため息をつきました。

後ろにはほかのお客さんも並んでいました。

深く考えていたわけではありません。ただ、せっかくきれいに四つ並んだ数字なのに、嫌な気持ちのまま帰ってほしくないなと思ったのです。

そこで私は、とっさにこう言いました。

「でも、4が四つで“四合わせ”ですよ」

女性が顔を上げました。

「四合わせ?」

「はい。“しあわせ”です」

同じ数字なのに、見え方が変わった

一瞬きょとんとしていた女性は、意味が分かるとふっと笑いました。

「ああ、4が四つで“四合わせ”ね」

「そうです。これだけきれいにそろうのも、なかなかないですよ」

「そう考えたら、急にいい数字に見えてきたわ」

さっきまで止まっていた手が動き、女性は笑顔で会計を済ませました。

後ろに並んでいたお客さんも会話を聞いていたようで、少し笑っています。

「私も4444円にならないかしら」

次のお客さんがそう言ったので、私も笑ってしまいました。

「狙って出すのは難しいですよ」

さっきまで静かだったレジの周りが、ほんの少しだけ和らいだ気がしました。

女性はレシートを受け取ると、もう一度金額を見ました。

「四合わせか。今日は最後にいいことがあったわ」

そう言って、笑顔で袋詰めの台へ向かっていきました。

数字そのものは何も変わっていません。

けれど、見方を少し変えるだけで、嫌だと思っていたものが嬉しいものに変わることもあるのだと、私自身も教えてもらった出来事でした。

※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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