tend Editorial Team

2026.06.16(Tue)

妻「ちょっと、子どもは?」→「俺、見てないけど?」子ども放置で音楽に没頭する夫。だが、他のパパの大声で顔を真っ赤に

妻「ちょっと、子どもは?」→「俺、見てないけど?」子ども放置で音楽に没頭する夫。だが、他のパパの大声で顔を真っ赤に

突然のスマホタイム

娘が幼稚園に通っていた頃の話だ。よく晴れた週末、ママ友の家族と連れ立って、近所の大きな公園へ遊びに行った。

子ども二人はジャングルジムに登りたがり、高くて危ないので、見守りはパパ同士でお願いね、と決めていた。

私とママ友は、近くのベンチでのんびり話し込んでいた。

「最近、お父さんたち子育てに協力的でいいよね」

そんな話で笑い合っていた、そのときだった。ふと視線を上げると、夫がいない。

探すと、植え込みのそばでイヤホンを耳に差し込み、ひとりで音楽に没頭していたのだ。

「ちょっと、子どもは?」

近づいて肩を叩くと、夫はけろりとした顔で言った。

「俺、見てないけど?」

「あっちのお父さんがいるでしょ。二人ともなんとかなるって」

悪びれもしないその答えに、私は言葉を失った。ママ友夫婦も「えっ」という表情で、その場の空気がさっと気まずくなる。

子どもの安全より、自分の時間を優先したのが、誰の目にも明らかだった。

振り向いた親たち

ジャングルジムの上では、ママ友の旦那さんが、たったひとりで二人の子を支えていた。さすがに手が足りず、夫に向かって声を張り上げる。

「お父さーん!二人だと見きれないので、お願いします!」

夫はまた音楽に戻ろうとしていて、その声に気づかない。

旦那さんは、もう一段大きな声でもう一度呼んだ。

「お父さん! 落ちたら危ないんで!」

その大声に、周りで遊んでいた親たちが、いっせいに振り向いた。

視線の先には、ひとりイヤホンをつけた夫がいる。

ようやく状況を察した夫の顔が、みるみる真っ赤になった。慌ててイヤホンを引き抜き、駆け寄っていく。

「すみません、ぼーっとしてました。本当にすみません」

「いえ、無事なら大丈夫ですよ」

ママ友の旦那さんは穏やかに言ったが、周りの親たちの視線はまだ夫に残っていた。あれだけ我関せずだったのに、頭を下げる姿は別人のようだ。

それからは子どもの隣にぴたりと張りつき、ジャングルジムの一段ごとに手を添えている。立場が、すっかり入れ替わっていた。

帰りの車で、私は責める代わりに、ひとつだけ聞いてみた。

「さっきの自分、よその人からどう見えたと思う?」

夫はしばらく黙って、それから小さく答えた。

「……かっこ悪かったよな」

ようやく、自分がどう見られていたのかに思い至ったらしい。

それきり、夫が公園で音楽に逃げ込むことはなくなった。次に出かけたときは、誰よりも先に子どもの手を取り、ジャングルジムの下にしっかりと立っていた。

あの日、視線を集めた側から、子どもを守る側へ。立つ場所が、ちゃんと変わったのだった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.07.16(Thu)

同窓会で誰だか分からない美女の正体はあの部活少女?時短のために目を二重にしたママの決断に納得と驚きが広がる理由とは
tend Editorial Team

NEW 2026.07.16(Thu)

「無視するな、10秒で電話に出ろ」毎日1時間おきの連絡を強いた束縛男。だが、彼が別れを告げてきたワケ
tend Editorial Team

NEW 2026.07.16(Thu)

西野カナさんのライブで話題になったアンコールの掛け声。静かに聴きたい人とファン文化の違いにさまざまな声
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.05.27(Wed)

阿部慎之助監督の辞任劇に見る「昭和的価値観」の限界と生成AIの指示をそのまま実行してしまう現代人の思考停止の落とし穴
tend Editorial Team

2025.09.14(Sun)

野口健、天然記念物タンチョウの生育地を守る土地購入プロジェクトに感銘を受け支援実施。他のユーザーからも寄付したの声も相次...
tend Editorial Team

2025.08.28(Thu)

加藤清史郎が演じる『夜神月』が降臨!ゾクッとするほどの色気と鋭い眼光に「かっこいい」と絶賛の声
tend Editorial Team