「要領悪いやつはレジに立つなよ」混雑しているレジで怒鳴られた私。だが、チーフの一言に救われた瞬間
卵は最後に上へ置くつもりだった
スーパーでレジの仕事をしていたころのことです。
夕方6時ごろになると、仕事帰りのお客さんが増え、レジには長い列ができます。
その日も、私のレジには10人ほどが並んでいました。
順番が来たのは、50代くらいの男性です。カゴの中には飲み物や総菜、パンなどが入り、その下に卵のパックがありました。
私は上にある商品から順番にバーコードを通し、会計後の商品を入れる別のカゴへ移していきました。
卵のような割れやすい商品は、最後に読み取ってカゴの一番上へ置くつもりでした。
そのため、卵はまだ元のカゴに残していました。
ところが、男性が突然言いました。
「おい、卵を一番下に入れるつもりか?」
私は一瞬、何を言われたのか分かりませんでした。
「いえ、卵は最後に読み取って、一番上に置きます」
そう説明したのですが、男性は声を荒らげました。
「だったら、さっさとやれよ。割れたらどうするんだ」
そして、後ろに大勢のお客さんが並んでいる前で、こう言ったのです。
「要領の悪いやつはレジに立つなよ」
私は何も言い返せませんでした。
周りのお客さんにも聞こえていると思うと恥ずかしくなり、手が震えてきました。
間違ったことはしていないはずなのに、自信がなくなっていきました。
「そのやり方で合っています」
すると、男性の声を聞いたチーフがレジまで来ました。
「どうされましたか?」
男性は私を指さしながら言いました。
「この店員が卵を下に入れようとしてたんだよ」
チーフは、私の手元と二つのカゴを確認しました。
会計後のカゴには、すでに飲み物や総菜が入っています。一方、卵はまだ元のカゴに残っていました。
チーフはすぐに状況を理解したようでした。
「卵は最後に読み取って、一番上に置く手順です」
男性にそう説明したあと、チーフは私のほうを見ました。
「そのやり方で合っています。そのまま続けてください」
はっきり言ってもらえたことで、ようやく安心できました。
私は残りの商品を読み取り、最後に卵のバーコードを通して、会計後のカゴの一番上に置きました。
男性はそれ以上何も言わず、会計を終えると袋詰め台へ向かいました。
次のお客さんだった女性が、カゴを置きながら声をかけてくれました。
「ちゃんと卵を最後にしてたの、見てましたよ」
「ありがとうございます」
その言葉を聞いて、震えていた手も少しずつ落ち着きました。
忙しいレジでは、お客さんから注意を受けることもあります。ただ、今回のように勘違いから強い言葉をぶつけられると、自分が間違っていなくても不安になるものです。
だからこそ、チーフがその場で状況を確認し、「そのやり方で合っています」と言ってくれたことが、とても心強く感じました。
今でもあの日を思い出すと、男性の怒鳴り声より、チーフのその一言のほうが強く残っています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














