「仕事が大変なんだよ、疑うなら別れれば?」と開き直る彼。だが、彼のSNSを見て浮気を確信
逆ギレで封じられた問いかけ
家族公認で、結婚へ向けて歩んでいたはずの彼。その背中が、いつからか少しずつ遠ざかっていった。
帰宅は遅くなる一方で、連絡もめっきり減った。電話をかけても、出ないことが増えていく。
さすがに様子がおかしいと感じて、私は思いきって声をかけた。
「最近、なんだか連絡少なくない?」
「仕事が大変なんだよ、疑うなら別れれば?」
「そういうことじゃなくて、心配してるだけだよ」
「だから、その心配がうっとうしいんだって」
彼はいつも、その一言で会話を打ち切った。こちらが何か言えば「疑うのか」と話をすり替える。心配して声をかけているのに、いつのまにか責められているのは私のほうだった。
私は問い詰めることもできず、もやもやを抱えたまま飲み込むしかなかった。
残された自分の足跡
転機は、思わぬ形で訪れた。
久しぶりに連絡をくれた共通の知人が、言いにくそうに前置きをしてから、心配そうに教えてくれたのだ。
「この前ね、彼が知らない女の人と歩いてるの見たよ」
私は嫌な予感に押されて、彼のSNSを開いた。そして、息を呑んだ。
「今週は出張だから連絡できない」と言われていた日。
その投稿には、観光地らしい景色を背に、彼と見知らぬ女性が並んで写っていた。
出張のはずの日に、彼は旅行をしていたのだ。
本人が世界に向けて公開した投稿が、何よりの証拠になっていた。
私を口で言いくるめることばかり覚えた彼が、肝心のSNSではまるで無防備だったのだ。自分の足跡で自分の嘘を裏切るなんて、皮肉なものだと思った。
取り乱しはしなかった。私は写真を一枚残らず保存し、静かにその日を待った。
立場が入れ替わった瞬間
週末、久しぶりに会った彼は、悪びれもせず「忙しくて悪かったな」と言った。私はスマホをテーブルに置き、あの投稿を表示させた。
「この景色、出張先にしては綺麗だね」
「えっ……」
彼の目が、画面に釘付けになった。みるみる顔が青ざめ、唇が小刻みに震える。何か言いかけては言葉に詰まり、最後はぐっと押し黙ってしまった。
いつもの威勢のいい逆ギレは、もうどこからも出てこない。
「言い訳、聞こうか?」
「……いや、ない」
絞り出した声は、すっかり小さくなっていた。あれほど私を黙らせてきた逆ギレの勢いは、もう一かけらも残っていない。
私はゆっくり立ち上がり、彼を見下ろした。
「前に自分で言ったよね。疑うなら別れればって。あの言葉、ありがたく使わせてもらうね」
うなだれる彼を残して、私は迷わず歩き出した。背中に向けられた視線が、もう何の力も持っていないことが分かった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














