「もう焼けそうだね」BBQをしていた家族。だが、すぐに片づけることになった理由とは
散歩中に漂ってきた炭の匂い
休日の朝、私はいつものように近所の公園を歩いていました。
広い原っぱの周囲に遊歩道があり、休みの日には家族連れや散歩をする人でにぎわう場所です。
2周目に入ったころ、どこからか炭のような匂いがしてきました。
原っぱを見ると、レジャーシートを広げた家族連れのそばから白い煙が上がっています。近づくと、芝生の上に小さなバーベキューコンロが置かれていました。
大人たちは椅子に座り、食材を網に並べています。
「もう焼けそうだね」
「こっちも乗せようか」
楽しそうに準備をしていましたが、少し離れた公園の入口には「火気使用禁止」「バーベキュー禁止」と書かれた大きな案内板があります。
公園をよく利用する人なら、一度は目にする場所にある看板です。
煙を避けるように移動する人たち
その日は風があり、煙は遊歩道のほうまで流れてきていました。
近くでお弁当を食べていた家族が、シートの位置を少しずらします。
「こっちのほうがいいかも」
別の家族も荷物を持って、少し離れた場所へ移動していました。
バーベキューをしている人たちも周囲の様子には気づいているようでしたが、火を止める様子はありません。
私はそのまま遊歩道を歩き続けました。
するとしばらくして、公園の管理スタッフらしき人が二人、原っぱのほうへ歩いていくのが見えました。
看板を見た男性が黙った
スタッフはコンロの前まで行くと、落ち着いた口調で声をかけました。
「申し訳ありません。こちらの公園では火を使うことができないんです」
家族の一人が少し驚いたように立ち上がります。
「バーベキューもダメなんですか?」
スタッフは入口の方向を指しました。
「はい。入口にも案内を出していますので、火を消して片づけをお願いします」
男性は看板のほうを見て、少しの間黙っていました。
「……分かりました」
それ以上のやり取りはありませんでした。
家族はすぐに食材を片づけ、コンロの火を消し始めました。椅子が畳まれ、荷物が次々と車のほうへ運ばれていきます。
最初に煙に気づいてから、それほど時間は経っていませんでした。
近くにいた家族も、移動させていたシートを元の場所へ戻しています。
公園にはそれぞれ利用するためのルールがあります。「少しくらいなら」と思っても、同じ場所を使っている人にとっては、その少しが大きな迷惑になることもあるのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














