「毎年、届けに行ってるんですか?」お年玉を祖母に届けさせるのが当たり前な義姉夫婦。話を聞いた私が感じた違和感とは
毎年、お年玉を届けに行く義母
私が夫と結婚して数年たった頃、お正月になると少し気になる光景を見るようになりました。
義母が孫たちへのお年玉やお菓子を紙袋に入れ、義姉の家まで届けに行くのです。
最初は、義母自身が孫に会いたくて出かけているのだと思っていました。
ところがある年、出かける準備をしていた義母が電話で話しているのを聞き、少し事情が違うことに気づきました。
「午前中なら家にいるから、その時間に来てね」
電話の相手は義姉でした。
義母は「分かった」と答えながら時計を確認し、慌ただしく上着を羽織っていました。
「毎年、届けに行ってるんですか?」
私が尋ねると、義母は少し笑って言いました。
「まあね。向こうも子どもを連れて動くのは大変でしょうから」
そう言われれば確かにそうなのかもしれません。ただ、いつの間にか義母が届けることが決まり事のようになっているのが、私は少し気になっていました。
いつの間にか「今年も」が当たり前に
それからも、お正月になると同じやり取りが続きました。
「今年は何日に来られる?」
「午後から出かけるから、できれば午前中がいいな」
義姉から連絡が入り、義母が予定を合わせます。
義母は特に文句を言うこともなく、「孫に会えるから」と毎年出かけていました。
ただ、年齢を重ねるにつれて、冬の外出は少しずつ負担になっていたようです。
ある年の年末、義母は腰をさすりながら、お年玉袋を用意していました。
「今年も行くんですか?」
そう聞くと、義母は少し考えてから答えました。
「今年は、向こうに来てもらおうかな」
珍しい言葉でした。
それでも私は、それが特別なことだとは思いませんでした。毎年どちらか一方が出向かなければならない決まりがあるわけではありません。
義母が伝えた「今年から」の一言
年が明ける少し前、義姉から電話がありました。
「お年玉、今年も持ってきてくれるよね?」
いつもの確認だったのだと思います。
すると義母は、穏やかな声で返しました。
「今年は家にいるから、時間があるときにみんなで顔を見せに来てくれたらうれしいな」
電話の向こうが、一瞬静かになりました。
「え、こっちから行くの?」
義姉は少し驚いたようでした。
義母は笑いながら、もう一度言いました。
「たまにはね。私も孫たちが来てくれるのを待ってみたいから」
それ以上、義姉も何も言わなかったそうです。
結局、その年は義姉夫婦が子どもたちを連れて義実家へ来ました。
玄関で孫たちを迎えた義母は、とてもうれしそうでした。
これまで義母が自分から続けてきたことだからこそ、義姉に悪気はなかったのかもしれません。
それでも、誰かがしてくれていることが長く続くと、それをつい「当たり前」だと思ってしまうことがあります。
義母が「今年は来てほしい」と口にしたことで、その当たり前がようやく一度リセットされたように感じました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














