「玄関前のゴミ袋、私のじゃありません」管理会社にも分からなかった謎のゴミ袋。だが、置いてあった理由に絶句
毎週、同じ場所に置かれている袋
数年前、アパートで暮らしていた頃の話だ。ある朝、玄関のドアを開けると、すぐ前に見覚えのないゴミ袋が2つ置かれていた。
もちろん私が出したものではない。袋の口はきちんと縛られ、2つ並べて置かれている。誰かが間違えて置いたのだろうかと思い、その日は触らずに出かけた。
ところが翌週も、その次の週も同じだった。決まったように2つの袋が玄関前に置かれている。
誰が、いつ置いているのか分からない。中身が見えるわけでもなく、ドアを開けるたびに知らないゴミがあることが次第に気味悪くなってきた。
私は管理会社に電話をかけた。
「玄関前のゴミ袋、私のじゃありません」
何週間も続いていることを説明したが、担当者にも誰が置いているのかは分からないという。
「こちらでも確認できないので、また続くようでしたら連絡をお願いします」
電話を切っても、結局、置いた人物は分からないままだった。それからしばらくは、玄関を開けるたびに足元を確認するのが癖になった。
廊下で偶然、分かったこと
状況が動いたのは、ある日出かけようとしたときだった。
玄関を出ると、ちょうど隣の部屋の人も廊下に出てきた。普段は挨拶をする程度の間柄だったが、このまま分からない状態が続くのも嫌だった。
私は思い切って尋ねた。
「もしかして、うちの玄関前にゴミ袋を置いていますか」
すると相手は、意外にもあっさりとうなずいた。
「ゴミ置き場まで持っていくのが面倒で。誰かがついでに出してくれたらと思って」
悪びれる様子のない返事に、私は一瞬言葉を失った。
(そんなことありえないでしょ…)
誰が捨てるかも分からないのに、毎週ほかの部屋の前へ置いていたらしい。
「すみませんが、これからは自分で出してもらえますか」
できるだけ穏やかに伝えると、相手は少し不満そうな顔をした。
「そんなに怒らなくてもいいじゃない」
私は言い返さず、これ以上置かないでほしいということだけをもう一度伝え、その場を離れた。
それ以来、玄関前にゴミ袋が置かれることはなくなった。
何週間も正体が分からず不気味に感じていたものは、すぐ隣の住人が自分の都合で置いていたものだった。理由が分かったことで怖さは消えたが、他人の玄関前を勝手に使う感覚には、最後まで驚かされた出来事だった。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














