「水道代の金額おかしいよ」突然金額があがった。だが、深夜の隣人の行動を見てしまった結果
通帳の引き落とし額が、先月と違った
実家に住んでいた頃、記帳した通帳を見ていて、思わず手が止まったことがある。
水道代の引き落とし額が、いつもの月より明らかに多かったのだ。
「水道代の金額おかしいよ」
家に帰って母に見せると、母も首をかしげた。父も加わり、三人で通帳と検針票を台所のテーブルに並べる。
「洗濯もお風呂も、特に増えてないよね」
家族には、水を多く使った心当たりがなかった。どこかで漏れているのだろうか。
そう話しながらも、その日は原因が分からないままだった。
夜中に聞こえてきた水の音
それからしばらくした夜、なかなか寝つけずにいると、窓の外から水の流れる音が聞こえてきた。
しゃあ、しゃあ、と水を流す音に、ときどき大量の水を落としたような音が混じる。
こんな時間に誰が使っているのだろう。
気になって階段をおり、庭に面した窓から外を見ると、街灯の下に隣の家の若いご主人がいた。
うちの庭に入り、外の水道の蛇口にホースをつないでいる。ホースは塀の向こうまで伸び、その先には濡れた車が見えた。
「あの、それ、うちの水道です」
声をかけると、ご主人はこちらを見て軽く頭を下げた。
「ちょっとだけなんで、すみません」
あまり深刻そうではない返事に、私は驚いた。水道代が増えていたことも頭に浮かび、翌朝、両親に見たことをそのまま話した。
家族で、はっきり伝えることにした
後日、両親と一緒に隣家を訪ねた。父は責めるような言い方はせず、玄関先で静かに伝えた。
「この水道は、うちのものです。もう使わないでください」
奥さんが先に頭を下げ、ご主人も小さな声で謝った。それ以上話を大きくすることはせず、私たちは帰宅した。
翌月、母が記帳した通帳を見せてくれた。水道代は、以前と大きく変わらない額に戻っていた。
「戻ってるね」
あの夜以来、庭から深夜に水の音が聞こえることもなくなった。数字の違和感をそのままにせず、あのとき外を確かめてよかったと今でも思う。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














