「また飲みに行こうよ」大学時代の先輩からの誘い。だが、私が返信をためらうようになったワケ
待ち合わせに現れた先輩は、手ぶらだった
社会人になって数年たったころ、大学時代の先輩から久しぶりに食事へ誘われました。
店を選んで予約をしたのは私です。
待ち合わせ場所に現れた先輩は、鞄も持たず、手には携帯だけ。
少し気になりましたが、そのときは深く考えませんでした。
「久しぶり。全然変わってないね」
先輩は学生時代と同じ調子で笑っていました。
店へ向かおうとすると、突然こんなことを言ったのです。
「財布、家に忘れちゃった」
私は一瞬驚きましたが、「じゃあ、スマホで払える?」と聞きました。ところが先輩は足を止めます。
「それも無理なんだ。財布、本当に持っていないんだよね。今日、払えるお金がなくて」
そこまで聞いて、ようやく事情が分かりました。先輩は手持ちがないまま、待ち合わせ場所まで来ていたのです。
結局、私が二人分を払った
店はもう目の前で、予約時間も迫っていました。
今から取り消すのも気が引けて、私は「今日は私が出しておきます」と言いました。
先輩は申し訳なさそうに「給料が入ったら返すから」と答えました。
食事中は昔の話で盛り上がったものの、私はどこか引っかかっていました。
お金がないこと自体よりも、誘った時点では何も言わず、店の前まで来てから知らされたことが気になったのです。
それなら事前に相談してほしかった。日を改めることもできたし、もっと負担の少ない予定に変えることもできました。
その日は私が二人分を払い、先輩とは駅で別れました。
「また飲みに行こう」に返事ができない
その後、先輩から何度か連絡が来ました。
しかし、立て替えたお金についての話はありませんでした。
ある夜、画面に届いたのは短いメッセージでした。
「また飲みに行こうよ」
以前ならすぐに返事をしていたと思います。でも、その日は指が止まりました。
また会えば、こちらが支払うことになるのではないか。そう疑ってしまう自分にも、少し嫌な気持ちになります。
先輩を嫌いになったわけではありません。ただ、お金のことを曖昧にしたまま以前と同じように付き合うのは難しく感じています。
結局その夜も、打ちかけた「元気だよ」という返事を消し、私は画面を伏せました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














