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2026.09.11(Fri)

「バスもあったほうがいいだろ」喪主の私に相談せず話を進める叔父。だが、父が私の顔を見て放った一言

「バスもあったほうがいいだろ」喪主の私に相談せず話を進める叔父。だが、父が私の顔を見て放った一言

祖母を支えるようになって、8年がたった

祖母が左手の指を折ったころから、私は通院に付き添ったり、食事を届けたりすることが増えました。

福祉の仕事をしていることもあり、家族の中では私が頼られることが多かったのです。

それから8年。祖母を見送り、長く身の回りを支えてきた私が喪主を務めることになりました。

母の弟である叔父たちは、その8年間、一度も祖母の面会に来ませんでした。葬儀の費用について連絡しても返事はなく、会場や返礼品、車の手配にかかる費用は父がすべて引き受けてくれました。

葬儀前日の夕方、私は会館の一室で係の方と席次を確認していました。そこへ、叔父の一人が入ってきました。

机の上の紙を見るなり、叔父が言いました。

「俺の知り合いにも何人か声をかけたんだ。席、もう少し増やせないか?」

私は思わず叔父の顔を見ました。

「え?身内だけでやるって決めたよね」

「でも、せっかく来てくれるって言ってるんだぞ。席くらい何とかなるだろ」

さらに叔父は、思い出したように続けました。

「それと、祖母ちゃんの町から送迎のバスも出したほうがいいんじゃないか? 遠い人もいるしさ」

「今から?もう明日だよ。手配だって決まってるし…」

私が困っていると、入口のほうから父の声がしました。

「明日の喪主は誰なんだ?」

「ちょっと待て。今、何の話をしてるんだ?」

父はそのままこちらへ歩いてきて、持っていた湯呑みを机の端に置きました。

叔父は父にも同じように説明しました。

「せっかく見送りたいって人がいるんだから、席を増やしてもらおうと思って。バスもあったほうがいいだろ」

父は席次表ではなく、まず私の顔を見ました。それから叔父に向き直りました。

「明日の喪主は誰なんだ?」

叔父は一瞬黙り、私のほうを見ました。

「…この子だろ」

「だったら、先に本人に聞かないとな。もう決めて準備してるんだから」

「いや、俺はよかれと思って…」

「それは分かる。でも、明日見送る形を決めるのは喪主だろ」

父の声は最後まで静かなままでした。

叔父もしばらく黙っていましたが、やがて「分かったよ」と席次表から手を離しました。追加の席も送迎バスも、その場で話は終わりました。

翌日、葬儀は予定していた形で始まりました。

式を終えて控室に戻ったあと、私は従妹に前日のことを話しました。

「父がね、『明日の喪主は誰なんだ』って聞いてくれたの」

「そうだったんだ」

「怒ってる感じじゃなかったんだけど、あれでやっと話が止まって」

廊下を見ると、父は係の方に頭を下げながら最後の確認をしていました。

自分がお金を出したことを一度も持ち出さず、ただ私が喪主として決めたことを守ってくれた父。その姿を見ながら、私はようやく肩の力を抜くことができました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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