「貯金あるんだから貸してよ」返してもらえないまま続いた義母への援助。だが、娘が生まれた夫婦が返した一文
紙袋を抱えた姪が、玄関で言った
義母は昔から、会うたびに家計の苦しさを口にすることがありました。
夫と結婚してからも、電気代が足りない、車検が近いと相談されるたびに、私たちは少しずつお金を用立ててきました。
「本当に助かる。あなたたちしか頼れないのよ」
「今回は大丈夫です」
そう答えながら、私は手帳の隅に日付と金額を書き留めていました。
ただ、返してもらった印がつく行は、ほとんど増えていませんでした。
ある週末、夫の実家を訪ねると、姪が紙袋を抱えて駆け寄ってきました。
中には、きれいなリボンのかかった箱が入っています。
「見て。1個1200円のお菓子を買ってもらったの」
姪はうれしそうに箱を持ち上げました。
「そうなんだ。よかったね」
私も笑って返しました。
その直後、台所のほうから義母が夫に話しかける声が聞こえました。
「ねえ、今月も少しだけお願いできない?」
姪の言葉だけでは、誰にお菓子を買ってもらったのかまでは分かりません。
それでも、返ってきていないお金がある中で、また同じ頼みをされていることが、帰りの車の中でもずっと引っかかっていました。
娘が生まれ、夫婦で決めたこと
翌年、私たちに娘が生まれました。
これから先、保育料や学費もかかります。
夫と話し合い、今までのように義母へお金を貸し続けるのはやめようと決めました。
夫は電話で、義母にはっきり伝えました。
「ごめん。これからは、もうお金は貸せないんだ」
数日後、夫の携帯に義母からメッセージが届きました。
「貯金あるんだから貸してよ」
同じ文が、2度続けて送られていました。
夫は画面を私に見せます。
「…どう返そうかな」
少し考えたあと、夫は自分で文章を打ち始めました。
「その貯金は、子どものために二人で貯めているお金です。これまでの分もあるので、これからはお金は貸せません。困っていることがあれば、話は聞きます」
夫は一度読み返してから、そのまま送信しました。
返ってきたのは「わかった」の一言
その日の夜、義母から返事が届きました。
「わかった」
それだけでした。
それ以降、お金を貸してほしいという連絡はなくなり、義母から届くのは季節のあいさつなどになりました。
「これで、ちゃんと線を引けたかな」
夫はそう言いながら、眠っている娘の小さな手にそっと触れました。
これまで助けたいという気持ちで応じてきましたが、自分たちの生活を守るためには、断ることも必要なのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














