「親がちゃんと叱らないから、ああなるんだよ」夜9時の子どもの声に激怒した隣人。実の娘に注意され、態度が一変
絵本をせがむ声と、窓の外からの怒鳴り声
子どもたちがまだ幼かったころ、わが家の裏には一人暮らしの年配の女性が住んでいました。
家同士の距離が近く、窓を開けていると、お互いの生活音が聞こえてくるような環境でした。
その女性は夜になると早く休むようで、以前から物音には敏感な様子でした。
ある夜、9時ごろのことです。寝る準備を終えた子どもたちが、パジャマ姿で絵本を抱えて居間にやってきました。
「お母さん、絵本を読んで」
「早く早く、今日はこれがいい」
子どもたちは少し興奮した様子で、私の隣に座りました。
その日は涼しい風が入っていたため、居間の窓を少し開けていました。
私が絵本を受け取ったとき、裏の家からガラッと窓を開ける音がしました。
「いいかげんにしなさい」
続いて、大きな怒鳴り声が響きました。
「うるさい、今何時だと思ってるの」
突然の声に、子どもたちはびくっと肩を震わせました。
慌てて窓を閉めましたが、子どもたちはすっかり怖がってしまい、私のそばから離れようとしません。
「お母さん、怒られたの?」
「大丈夫よ。ちょっと声が大きかったね。明日、お母さんが謝ってくるからね」
子どもたちを落ち着かせながら、私も胸がどきどきしていました。
確かに夜9時を過ぎていたので、もう少し静かにさせるべきだったと思います。
ただ、あんなふうに怒鳴られるほどだったのだろうかという気持ちもありました。
それでも、今後のご近所付き合いを考え、翌朝きちんと謝りに行くことにしました。
謝りに行った朝、娘さんが母親に告げたひと言
翌朝、夫に子どもたちを任せて、菓子折りを持って裏の家を訪ねました。
チャイムを鳴らすと、女性が玄関に出てきました。
その後ろには、ちょうど実家に泊まりに来ていた娘さんもいました。
「昨夜は、子どもたちの声でご迷惑をおかけしました」
頭を下げると、女性は不機嫌そうな顔で答えました。
「夜にあんなに騒がれたら、たまらないよ」
「申し訳ありません。これからは」
「親がちゃんと叱らないから、ああなるんだよ」
私は言葉に詰まりました。夜は静かにするべきだと思う一方で、子どもたちが怖がっていた姿が頭に浮かんだからです。
そのとき、後ろで聞いていた娘さんが口を開きました。
「お母さん、ちょっと言いすぎじゃない?」
「何がよ。昨日だってうるさかったでしょう」
「私も昨日ここにいたから聞こえてたよ。子どもの声は確かに聞こえたけど、お母さんの怒鳴り声のほうが大きかったよ」
女性は一瞬、黙り込みました。
娘さんは落ち着いた口調で続けました。
「夜だから静かにしてほしいのは分かるよ。でも、子どもたちも怖かったと思う。気になるなら、まず親御さんに普通に伝えればいいじゃない」
女性は何か言い返そうとしましたが、結局、口を閉じました。
「小さい子に怒鳴るのは、もうやめてよ」
娘さんがそう言うと、女性は小さくため息をつき、目をそらしました。
「……まあ、昨日はちょっと大きな声を出しすぎたかもしれないけど」
その言葉を聞いて、私も改めて頭を下げました。
「こちらも夜は窓を閉めて、静かにするよう気をつけます」
すると娘さんが、申し訳なさそうに言いました。
「こちらこそ、怖い思いをさせてしまってすみません」
女性もそれ以上は何も言わず、差し出した菓子折りを受け取ってくれました。
それ以来、わが家でも夜は早めに窓を閉め、子どもたちには静かに過ごすよう声をかけることにしました。
裏の家から怒鳴り声が聞こえることもなくなり、顔を合わせれば軽く会釈を交わす程度の関係が続いています。
あの朝、娘さんが間に入ってくれたことで、お互いに落ち着いて向き合えたのだと思います。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














