旅行代理店で働く日々。「データを共有しておいて」と私がまとめたプランを横取りしようとする先輩。だが、古いデータを共有すると
いつも美味しいところを持っていく先輩
旅行代理店の法人営業部で働く私には、職場で抱えている大きな悩みがありました。
それは、いつも私の手柄を横取りしていく先輩の存在です。
私が連日残業して練り上げた社員旅行のプランも、上司の前では「私が色々とアドバイスして、やっと形になったんです」と笑顔で報告。
苦労して現地のホテルや交通機関に掛け合って集めた情報も、まるで最初から自分が調べて知っていたかのように語るのです。
ある大企業の大型報奨旅行のコンペに向け、私は次こそ自分の実績にしようと念入りに準備を進めていました。
しかしプレゼンの数日前、私のパソコンを覗き込んだ先輩が「あ、この提案資料すごくいいわね。私がメインで説明するからデータを共有しておいて」と言い放ったのです。
またしても、私の努力をそのまま自分の手柄にする気でしょうか。
怒りで思わず手が震えましたが、私は深く深呼吸をして、ある作戦を実行に移すことにしました。
古い情報のままの資料、そして反撃の時
私はわざと数字や見積もりにミスを仕込むような、仕事に支障が出る真似はしません。
ただ、最新の現地情報を反映させた「最終版」の企画書を自分のパソコンだけに保存し、先輩には数日前の「古いバージョン」を渡しておいたのです。
いよいよ迎えた、クライアントとのプレゼン当日。
先輩は自信満々に古い資料をモニターに映し出し、流暢な口調で説明を始めました。
しかし、メインとなる宿泊先ホテルの紹介ページに差し掛かった瞬間。
「あれ?このホテル、今月から大型の改装工事に入ったはずですよね?景観が悪くなるから今回は絶対に避けたいと事前にお伝えしたはずですが」
クライアントの担当者が、怪訝そうな顔で指摘しました。
「えっ?あ、あの……」
旅行業界では致命的とも言える最新情報の確認漏れに顔面蒼白となり、言葉を詰まらせる先輩。
会議室に重苦しい沈黙が流れたその時、私は静かに手を挙げました。
「申し訳ございません。最新の現地状況を反映した最終版の資料は、こちらにございます」
私が手元のパソコンから新しい資料を提示し、工事の影響が一切ない別の上質なホテルを代替案として提案すると、クライアントは「なるほど、素晴らしいリカバリーですね」と笑顔を見せてくれました。
その場の凍りついた空気は一変し、無事に大型コンペを勝ち取ることができたのです。
後日、上司から「いつも準備が丁寧で助かるよ」と直接声をかけられ、私はこの大型プロジェクトのメイン担当に抜擢されました。
先輩との関係は以前より少しぎこちなくなりましたが、自分の仕事に誇りを持ち、堂々と戦うことで大きな自信を手に入れた出来事です。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














