「いいものだから長く使えるよ」1歳の娘の誕生日プレゼントを持ってきてくれた祖父母。だが、箱の中身に思わずドン引き
遠方から来てくれた義祖父母
娘が一歳になった週末、義両親が誕生日会を開いてくれた。夫の祖父母も電車で2時間近くかけて駆けつけてくれて、小さなテーブルを囲んで賑やかに過ごした。
娘はケーキのろうそくが気になって仕方なさそうだった。
ひととおり記念撮影が終わったころ、義祖母が箱を二つ差し出してくれた。
「開けてみてね、ほんの気持ちだけど」と笑顔で言われた。
娘をあやしながら開けると、一つ目には女性用のどう見ても大人用の厚手コートが入っていた。Lサイズのタグがついている。
二つ目を開けると、草花の絵付きが施された陶器の茶碗と小皿のセットが出てきた。
(どちらも…今の娘には使えない)
頭の中でそう気づきながら、声に出した。
「ありがとうございます」
何年先に使えるのだろう
義祖母がにこやかに言い添えた。
「いいものだから長く使えるよ」
確かに丁寧な作りのコートだった。
素材も上等で、触ってみるとしっかりした厚みがある。だが娘がLサイズを着る頃には、デザインも流行もすっかり変わっているはずだ。
陶器の食器は、一歳児には怖くて出せない。
落とせば割れるし、破片で怪我をするかもしれない。
プラスチックの食器から切り替えるのはまだ数年先だ。
「良い食器ね、大事にしてね」と義母が横から言い、義祖父もうなずきながら「長く使えるもんだよ」と付け加えた。
義祖母もうれしそうに笑っている。その場の空気を壊したくなくて、もう一度「ありがとうございます」と繰り返した。胸の中に小さなモヤモヤが積もっていくのを感じながら。
使えないまま棚の奥にある
誕生日会の帰り道、夫に「どう思う?」と聞いてみた。
夫は少し間を置いてから「気持ちはうれしいんだけどね、使えないよな」と苦笑いしながら言った。
同じように感じていたらしい。二人でそれだけ確認できただけで、少し気が楽になった。
家に帰ってから、コートと食器を元の箱に収めてクローゼットにしまった。遠方からわざわざ来てくれて、何かを持ってこようとしてくれた気持ちは本当にありがたいと思っている。
義祖父母を責めたいわけではない。
ただ、もう少しだけ娘の年齢に合ったものを選んでほしかったという気持ちも、消えないまま残っている。
あの箱は今も棚の奥で出番を待ち続けている。いつか使える日が来るとしたら、娘はもうすっかり大きくなっているだろう。そのときに笑い話として話せたらいいと思いながら、今日もそっとしまっておこうと思っている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














