「俺は報告した、後は知らん」夏にも関わらず空調設備を放置していた課長。だが、訴えも虚しく夏が終わってしまった
辞めた社員の穴は誰も埋めない
事務職をしている私が経験した、職場の話です。
夏の始まりに空調設備の管理を担当していた社員が会社を去りました。
引き継ぎはほぼ行われず、設備業者との連絡窓口も次の担当者が決まらないまま宙に浮いた状態になりました。
梅雨が明けてすぐ、フロア内の温度が上がり始めました。
温度調整のやり方を知っている人がいないため、誰も何もできません。
外気温が35度を超える日が続き、室内は体感で30度を超えていたと思います。
夕方になると頭痛がしてくる日が増え、昼食後に気分が悪くなって席を立つこともありました。周囲の同僚たちも同じ状況で、誰もが消耗しながら仕事を続けていました。
課長は「報告した、後は知らん」と繰り返すだけ
職場環境の改善を求めて、直属の課長に状況を説明しました。
課長は話を聞いてくれましたが、それきり変化がありません。
再度確認すると、課長はこう言いました。
「俺は報告した、後は知らん」
どこに、どういう形で伝えたのか。いつ対応されるのか。そういった説明は何もありませんでした。
その言葉で会話を終わらせ、静かに自分のデスクへ戻っていく後ろ姿を見て、これ以上聞いても同じだと感じました。
退職した社員の管理は課長の責任範囲のはずです。
その退職によって現場が困っているにもかかわらず、対処を誰かに預けたまま自分では動かない。その感覚がずっと腑に落ちませんでした。
補充されないまま夏が終わった
結局、空調が修理されるまで最初の訴えから一か月近くかかりました。
私はその間に体調を崩し、早退することになりました。
修理が完了した日も、課長からは特に声がけはありませんでした。改善されたことへの報告もなければ、体調を崩したことへのフォローもありません。
機器が直ったという事実だけが静かに通知され、その後は何もなかったかのように日常が続きました。
担当者が抜けた後の対処が後手に回ることは、どの職場でも起きることかもしれません。
ただ、訴えを受けた側が「話は通した」の一言で思考を止めてしまうと、現場は動かない状態のまま消耗を続けるしかなくなります。
それが一週間続き、一か月続くとき、現場で働く人間の体は確実に削られていきます。
あの夏の体験は、役職があっても動く意志がなければ何も変わらないという現実を、じわじわと教えてくれるものでした。
「俺は報告した、後は知らん」という言葉が、どれだけ空虚に響くかを、体調を崩して初めて実感しました。それが今も胸の片隅に残っています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














