「進捗は週次でまとめて共有します」資料を横取りされた経験から記録を残し続けた30代男性→見えない評価の怖さ
資料を一人でまとめ続けた案件と、休憩室で耳にした言葉
前職を辞めて、今の会社に転職して2年目の春。
ようやく一人でプロジェクトを回せるようになり、社内向けの新規案件で主担当を任されていました。
キックオフから3か月。資料の初稿を書き、関係部署と日程を握り、見積もりの数字をひとつずつ突き合わせていく。地味で骨の折れる仕事を、ほぼ一人で進めてきました。
業務の手応えはあったので、四半期末の評価面談は、それなりに前向きな気持ちで迎えるつもりでした。
そんな矢先、給湯室で耳にしたのが、隣の島の先輩の声だったのです。
「あの案件は自分が主導した」
部長を相手に、ごく自然な口調で先輩がそう話していました。
キックオフに2回顔を出しただけの先輩がです。
胃のあたりがすうっと冷たくなる感覚。
その場で割って入りたい気持ちはありました。けれど、次の打ち合わせまで残り10分。私は紙コップを置いて、そのまま自分の席に戻りました。
次の現場で習慣にした記録と、見えないところの怖さ
その期の評価は、自分の感触よりほんの少し下でした。
大きな差ではありません。
けれど、何が原因かは、考えるまでもありませんでした。
翌月から始まった次のプロジェクトの初日、私は最初の進捗ミーティングでこう切り出しました。
「進捗は週次でまとめて共有します」
毎週金曜日に、その週の対応事項と次週のタスクを一覧化したメールを、上司と関係者全員に送る。
会議の議事録には自分の名前で日付と発言を残し、決定事項は担当者を必ず明記する。
面倒に思われそうな運用でしたが、誰も止めませんでした。
むしろ、関係者からは「全体像が見えて助かる」と言ってもらえました。
半年後、次の評価面談で、上司は手元のメール履歴を指差しながら、私の動きを具体的に挙げてくれました。
記録は、確かに私を守ってくれた。
(でも)
面談を終えた帰り道、ふと足が止まりました。
もし、私が記録を残し忘れた瞬間に、あの先輩のような誰かが、また私の知らない場所で「自分が主導した」と話したら。
そう想像しただけで、背中の真ん中にひやりと冷たい空気が走りました。
見えないところでの一言で、人の評価はあっさり書き換わる。
その怖さを知ってしまった以上、私はもう、記録を残すことをやめられない気がしているのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














