「ずっと、付き合いたいって思ってた」推し活仲間からの突然の告白。だが、SNSを見て気づいた、最悪な事実
推し活仲間からの突然の告白
推し活で何度か顔を合わせるうちに、自然と一緒に行動するようになった同年代の男性がいました。
連絡先を交換して、ライブのたびに合流するようになって、もう半年は経っていたと思います。
その日もアーティストのライブが終わって、興奮冷めやらぬまま会場の外に出ました。
私たちは二人で最寄りの駅まで歩き、改札を抜けた直後のことです。
彼が急に私の名前を呼んで、向き直りました。
「ずっと、付き合いたいって思ってた」
頬がうっすら赤くなっていて、目線がうろうろしていました。
本気の告白だと、すぐに分かりました。
けれど、私の中で答えはずっと前から決まっていたのです。
彼は仲間としては大事でも、恋愛対象としては受け入れられない人でした。
「ごめんなさい」
正面から目を見て、はっきり伝えました。
彼は黙って軽く頷き、私たちはそのまま別々の方向の改札に分かれて消えたのです。
勝手に切り取られた瞬間
翌日の昼休み、何気なくSNSを開くとおすすめにある投稿が出てきました。
書き込んでいたのは見ず知らずのアカウントです。
「振った瞬間見ちゃった」
続きには、改札の場所、彼が着ていた服の色、私のヘアスタイル、声色の細部、断った直後にお互いが視線を逸らした瞬間の描写までびっしり書き込まれていました。
コメント欄はリプライで埋め尽くされ、知らない人たちがあれこれ感想を言い合っているのです。
(これ、昨日の私たちだ)
息が一瞬止まりました。
あの場にいた何百人かの中の誰かが、私たちのやり取りを盗み聞きして、おもしろいネタとして打ち込んでアップしたのです。
誰も私を悪く書いてはいませんでした。
多くは振られた彼に同情するコメントでしたし、私の断り方にも好意的な反応が並んでいました。それでも、安心はまったくしませんでした。
「男の子、違う言葉の方がよかったよね」
「いや、ちゃんと答えた方が誠実だよ」
当事者の知らないところで、私の人格が勝手に評価され、知らない人同士が議論し合っていました。
何かが根本から間違っている、と感じたのです。
彼にとってきっと一生忘れたい瞬間です。私にとっても誠実に向き合った大事な瞬間でした。
それを通りすがりの他人が、コンテンツの一片として勝手に消費していました。
声を上げて抗議するほどでもなく、放っておくにはずっと喉に引っかかる。
どこに向ければいいか分からない違和感が、画面を閉じたあとも体に残り続けていたのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














