「休みの日にちょっと遠出でもどう?」ドライブデートに誘ってくれた男。だが、別れ際の一言に思わず絶句
朝から夕方までは、本当に楽しい一日だった
マッチングアプリで知り合って数週間。
やり取りの感じが軽快で、絵文字の使い方ひとつ取っても気が合いそうな男性でした。
「車があるから、休みの日にちょっと遠出でもどう?」と誘われ、私もドライブは好きだったので二つ返事で承諾し、その日を楽しみにしていたのです。
当日、待ち合わせ場所まで彼が迎えに来てくれて、車内ではアーティストの話題で盛り上がりました。
お昼は海の見えるカフェ、午後は花の咲く公園を散歩、夕方には少し高台に登って夕日を眺めて。
誰かと一緒にこんなに穏やかに過ごせたのは久しぶりで、降りるのが惜しいくらいでした。
家まで送ってもらった車内で、唐突に出た「精算」の話
夕食は別々で、最寄り駅まで送ってもらう流れになりました。
エンジンを止めて、お互い「今日はありがとう」と言い合ったあと、彼は財布を取り出しながら、ぽろっとこう切り出したのです。
「割り勘ね、500円もらえれば足りるから」
たたみかけるような補足に、空気が一段冷えました。
言葉としてはやんわりしていたのに、空気が一気に冷えました。
さっきまで隣で笑っていた人が、急に窓口の店員さんみたいに事務的な顔になって見えたのです。
(誘ったのは、あなただったよね)その問いを、口に出さずに飲み込みました。
出すと、せっかくの一日全部が壊れる気がしたからです。
渡した500円玉と引き換えに、何かが少しずつ薄まった
私は財布から500円玉を一枚出して、無言のまま彼の手のひらに乗せました。
「ありがとう、助かる」と彼は屈託なく笑って、「またドライブ行こうね」と言って車を出していきました。
駅から家まで歩く道で、自分でも驚くくらい言葉が出てきませんでした。
500円は痛くもかゆくもない金額です。でも、別れ際にわざわざ切り出すタイミングと、「割り勘ね」と言ったときの軽さがどうにも引っかかって、頭の中で何度も再生されてしまうのです。
嫌な人ではない、とは思いました。
それでも次のお誘いがあったとき、私は素直に喜べる気がしませんでした。
一日中積み上げた楽しさが、最後の数十秒で静かに色を失っていく感覚――その小さな違和感だけが、いつまでも胸の奥に残りました。
家に着いてからお風呂に浸かっても、お気に入りの音楽を流しても、なかなか抜けてくれませんでした。
500円玉ひとつで、人の印象がここまで変わるものなのかと、自分でも少し驚いています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














