「人数合わせで来てよ」と誘われ参加した合コン→割り勘の費用を受け取らなかったワケ
誰も乗り気でなかった二次会の誘い
友達の彼氏にセッティングしてもらった合コンは、1次会の段階でもう終わりの気配があった。
「人数合わせで来てよ」
もともと私は全く気が向いていなかった。
急きょ人数が一人足りなくなったからとそんな連絡が来て、断るのも悪いと思って参加したのだ。
仕事帰りに駆けつけた形で、正直なところ早く家に帰りたかった。気持ちを切り替えようとしたが、電車の中でも心の中はどこかぼんやりしていた。
居酒屋に着くと男性四人、女性三人の計七人。席に着いたとき、すでにグループが分かれていた。
男性の一人が、最初から特定の女性に集中して話しかけていた。
二人は早々に打ち解け、食事のあいだほとんど二人だけの会話が続いた。残りのメンバーは当たり障りのない話を続けたが、盛り上がる気配はない。
私は出身地と仕事の話を何度かしたが、話題はすぐ途切れた。早めに帰りたいと思い始めた頃、料理はまだテーブルに残っていた。
「全員、楽しめてなかったよね」
1次会が終わったあと、隣にいた女性がぽつりと言った。私も心の中でそう思っていた。幹事が「二次会どうしますか」と聞いたが、誰も手を挙げない。間があってから、静かに解散になった。
「割り勘費は受け取れない」と思った理由
帰り際、友達の彼氏が少し申し訳なさそうに近づいてきた。
「今日、来てもらったのに、悪かったね。割り勘のお金は渡せるから」と言った。
私は首を横に振った。
(お金の問題じゃない。)
人助けのつもりで参加したのだから、お金をもらってしまったら何かが違う気がした。
それに疲れていた気持ちを誰かのせいにしても仕方ない。自分で選んで来たのだから、結果がこうでも誰かを責めることはできなかった。
「いいよ」と言って駅まで一人で歩いた。
家に着いても、釈然としない感覚が残った。
楽しくなかったとはっきり言えるわけでもなく、つまらなかったとも違う。
誰が悪いわけでもないし、合コンというのはこういうものかもしれない。それでも「なんで行ったんだろう」という問いが、しばらく頭のどこかにあった。
人助けという建前で来たのに、結局一番なんとなく消化不良で帰ったのは自分だったのかもしれない。
今ではいい思い出だと思えている。誰かが悪いわけでもなく、セッティングした友達の彼氏を責める気もない。あのメンバー全員が「楽しくなかった」と思っていた夜を、今では少し懐かしく振り返ることができる。
ただ、あの夜の居酒屋の空気と、誰も声を上げなかった二次会の間は、なぜか今でも時々思い出す。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














