「働きもせず遊び歩く嫁に、俺は苦しめられている」SNSで妻を叩いた夫。だが、妻が離婚を切り出した結果
責められるのは私ばかり
夫がオンラインゲームに夢中になり始めたのは、子どもがまだ小さい頃だった。画面に向かう時間が増えるほど、家族と過ごす時間は削られていった。
私が子どもと家で過ごし、外へ連れ出し、時には実家に身を寄せる。そうやって日々をしのいでいた。
それなのに、夫の口から出るのは労いの言葉ではなかった。
「お前が俺を放ったらかしだ」
一日中ゲームをしているのは夫のほうだ。それでも、家庭がうまく回らない理由は、全部私にあることになっていた。
言い返しても無駄だった。夫はコントローラーを握ったまま、こちらを見ようともしなかった。
それでも、子どものためにと思って耐えていた。父親の存在をゼロにするわけにもいかない。そう自分に言い聞かせて、私は口をつぐむ日々を重ねていた。
画面の向こうの顔
変化のきっかけは、思いがけないところから訪れた。学生時代の知人が、心配そうに連絡をくれたのだ。
「ネットで、あなたのこと書かれてるよ」
夫はSNS上で、私の実名を挙げて中傷していた。家庭を放棄した薄情な妻だと、自分を悲劇の主人公のように仕立て上げて。
「働きもせず遊び歩く嫁に、俺は苦しめられている」
家では私を邪険に扱い、外ではか弱い被害者を演じる。その二枚の顔に、背筋が寒くなった。
けれど、涙は出なかった。私は静かに決意を固め、その投稿をすべて記録した。書き込みの画面も、これまでの暴言のメモも、日付を添えて一冊にまとめていった。
義実家にも一度は相談した。義父母は息子を呼んで叱ってくれたが、夫は「知らない誰かの投稿だろ」と白を切るばかり。反省の色は、どこにもなかった。
一冊のファイルが変えた朝
準備が整った日、私は義実家に足を運んだ。義父母の前で、集めた証拠を一枚ずつ並べていく。
「息子さんが書いたものです。全部、事実と違います」
義母は文面を追ううちに、みるみる顔を強張らせた。何か言おうとして声にならず、最後は口をつぐんでしまった。隣で夫は、真っ青な顔でうつむいている。
「これを持って、離婚の手続きを進めます」
私がそう告げると、義父が深いため息をついた。
「息子のしたことは、モラハラだ。言い訳のしようもない」
そして、夫を自分たちが引き取ると頭を下げた。物証がそろった離婚に、夫はもう一言も反論できなかった。
手続きは、滞りなく終わった。長年私を縛っていた重みが、ようやく消えた。今、大きな顔をしていた夫は親元にいて、私と目を合わせることもない。責める側とすがる側。その立場は、あの朝を境に、きれいに入れ替わっていた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














