「足音ウルサイ」届いてしまった生活音への苦情の手紙。だが、階下へ謝罪に行った私が絶句した理由
全文カタカナの、殴り書きの紙
マンションで一人暮らしをしていた私のもとに、ある日、生活音への苦情が届きました。思い当たる節もあり、その時は素直に反省して、足音に気をつける日々を送っていたのです。
けれど、どれだけ静かに歩いても苦情は止みませんでした。
しばらくして届いた紙を見て、私は思わず眉をひそめました。
乱暴な殴り書きだったのです。
「足音ウルサイ」
感情をぶつけるようなその筆跡に、少し怖さも感じました。それでも、迷惑をかけているなら謝るのが筋だと考えた私は、菓子折りを用意することにしたのです。
足音がうるさいと言うのなら、聞こえているのは真下の部屋のはず。そう信じて疑わなかった私は、翌日、階下の住人を訪ねました。
謝罪先で、私が絶句した理由
ドアを開けてくれたのは、物腰の柔らかな住人でした。私が菓子折りを差し出し、足音の件を謝ると、相手はきょとんとした表情を浮かべます。
「私は苦情なんて出していません」
頭を下げていた私は、その一言に絶句しました。ではあの紙は、いったい誰が。戸惑う私に、住人は天井のほうへ視線を向けて教えてくれたのです。
紙を配っていたのは、なんと真上の階の住人でした。足音が響くとすれば下のはずなのに、上の住人が苦情を入れていたのです。
しかもその人は、散歩中の犬の鳴き声や子どもの声にまで、同じカタカナの紙で文句を配り歩いているのだといいます。
理屈の通らない話に、私は自分が責められていた理由がまるで的外れだったと気づきました。あれほど反省し、足音に気をつけていた日々は、いったい何だったのでしょう。
拍子抜けと同時に、じわじわと怒りがこみ上げてきました。
階下の住人も、長らくその紙に迷惑していたそうです。あなただけじゃない、と背中を押され、私は他の住人にも声をかけて回りました。
すると、同じカタカナの紙を受け取っていた人が、次々と名乗り出てくれたのです。
同じ紙を受け取っていた人は何人もいて、私たちはそれを証拠に管理会社へ相談を持ちかけたのです。ばらばらだった被害が一つにまとまった瞬間、事態は一気に動き出しました。
管理会社から正式な注意が入ると、あれほど頻繁だったカタカナの紙は、嘘のように届かなくなりました。
もし一人で謝り続けていたら、真相にも気づけなかったはずです。理不尽な相手に振り回されるより、まず誰かに打ち明けてみること。
勇気を出して踏み出したその一歩が、長く続いた迷惑に、きっちりと終止符を打ってくれたのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














