「いちいち聞かないで」発表会の準備の情報をわざと隠したママ友。だが、周囲に見放されて孤立した理由
行事の準備で外された私
保育園の発表会が近づき、ママたちで準備を分担することになりました。
取り仕切っていたのは、日ごろから何かと私を見下してくる一人です。
持ち物の連絡を確認したくて声をかけると、彼女は面倒そうに手を振りました。
「いちいち聞かないで」
周りには丁寧に説明するのに、私にだけは肝心な情報を渡さないのです。
グループの連絡でも、私宛ての返事だけがそっけないものでした。
「その件はこっちで決めるから、口を出さないで」
当日の集合時間さえ、別のママからこっそり教えてもらう始末でした。
「衣装のサイズ、もう出したの? 締め切り過ぎてるけど」
知らされていない期限を、後から責められたこともあります。
「そんなことも知らないの?常識でしょ」
反論しても角が立つだけだと、私はただ従うしかありませんでした。
関わらないのが一番だと、自分に言い聞かせていたのです。けれど、我慢して合わせるほど、彼女の要求は少しずつ大きくなっていきました。
見放された仕切り役
ところが、情報を独り占めするやり方は、私以外にも向けられていたようでした。
陰で仕切ることに慣れた人ほど、周りは案外冷静に見ているものです。
ある日の打ち合わせで、一人のママが静かに切り出したのです。
「これ、私たちには知らせてくれてなかったよね」
言われた彼女は、とっさに言葉を探しました。
「え、それは、伝えたつもりで…」
けれど、誰もうなずきません。
別のママが、ため息まじりに続けます。
「勝手に決めて後で怒るの、もうやめてほしい」
さらに、隣のママも口を開きました。
「私も締め切りを教えてもらえなくて、困ってたの」
それまで黙っていた新入りのママも、小さな声を絞り出しました。
「仲間に入れてもらえない気がして、ずっと不安でした」
彼女の顔から血の気が引いていきました。言い訳を並べようとして、途中で声が細くなり、最後はうつむいて黙り込むしかなかったのです。
次の集まりから、進行役は自然と数人で回すようになりました。誰も彼女に相談しなくなり、輪の中心にいたはずの人が、いつのまにか端に取り残されていたのです。
「困ったら、みんなで聞き合おうね」
そう笑い合う私たちの輪に、彼女はもう入ってきませんでした。会うと目をそらし、小さく会釈して足早に去っていきます。
その背中を見送りながら、私は必要な挨拶だけを返せば十分だと思えたのです。あれほど気を張っていた準備の集まりが、今では誰かと笑い合える時間に変わっていました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














