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2026.06.23(Tue)

「うちの子が残しちゃって。食べちゃって」手土産を出さずに子供が残したお菓子を出すママ友。だが、お茶会の場所が変わった瞬間

「うちの子が残しちゃって。食べちゃって」手土産を出さずに子供が残したお菓子を出すママ友。だが、お茶会の場所が変わった瞬間

戸棚に消えていく手土産

子育てサロンで意気投合したママ友がいた。お互いの家を行き来する仲になって、しばらく経った頃の話だ。

彼女の家に行くときは、毎回お菓子を持っていく。けれど、それがテーブルに出てきたことはなかった。

代わりに私たちの前に置かれるのは、彼女の子が食べ残したお菓子の袋だった。

「これ、うちの子が残しちゃって。食べちゃって」

「あ、うん。いただくね」

封の開いたスナックや、かじりかけのクッキー。受け取った手前、断るわけにもいかない。

「もったいないし」

そういうものなのかな、と私は最初、深く考えなかった。

でも、何度行っても私のお菓子が出てきたことは一度もなくて、だんだん引っかかるようになっていった。

出てこないお土産

あるとき、数人のママで彼女の家に集まった。一人が、地元の有名なお土産を紙袋ごと差し出した。

「みんなで食べてください」

ところが、おやつの時間になっても、その紙袋は奥に置かれたまま動かない。私は思いきって声をかけた。

「せっかくだから、お土産開けようよ」

「あ?食べる?」

返ってきたのは、心底めんどくさそうな一言だった。場が静まりかえる。それでも紙袋は出てこない。

「ね、開けましょうよ」

別のママがもう一度促して、やっと紙袋がテーブルに出てきた。持参したママは、終始ばつの悪そうな顔をしていた。

人の集まる場所

その帰り道のことだ。お土産を持ってきたママが、足を止めてつぶやいた。

「私のお土産、出したくなかったのかな」

うつむく彼女に、私は明るく声をかけた。

「気にしないで。次はうちに集まろう。みんなで持ち寄りでさ」

その日から、お茶会の場所は私の家になった。持ち寄ったお菓子は全部テーブルに出して、みんなで分けて食べた。当たり前のことが、こんなに楽しいとは思わなかった。

「やっぱりこうじゃなきゃね」

「自分が持ってきたの、ちゃんと食べてもらえるとうれしいよね」

誰かのその一言に、みんなが笑ってうなずいた。気づけば、あの戸棚の家に行く人は、一人もいなくなっていた。

後日、本人が不思議そうに聞いてきた。

「最近、誰もうちに来ないんだけど」

誰も責めなかった。ただ、笑って同じことを返しただけだ。

「お茶会、楽しいよ。来なよ」

彼女は何か言おうとして、結局黙り込んだ。出し渋ったものの分だけ、人は静かに離れていく。そのことに、本人だけが最後まで気づいていないようだった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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