「3年も続かないなんて、情けない」味方のふりをして陰口を言った叔母。だが、直接気持ちをぶつけた結果
背中を押してくれたはずの叔母
新卒で入った会社を、3年で辞めました。
残業続きで体調を崩し、何度も眠れない夜を越えて出した結論です。
家族にはなかなか言い出せず、最初に打ち明けたのは、昔から可愛がってくれた叔母でした。
「よく決めたわね。あなたが元気なのが一番よ」
叔母は電話口で、そう言ってくれました。
「次は、あなたに合うところを探せばいいの。焦らなくていいのよ」
実の親より先に味方になってくれた人。私にとって、叔母はずっとそういう存在でした。
それが崩れたのは、親戚の集まりに向かう車の中でした。運転していたいとこが、前を向いたまま静かに切り出したのです。
「ねえ、うちの母から何か言われてない?」
「ううん、いつも励ましてもらってるよ」
「…そっか。じゃあ、言っておいた方がいいと思う」
いとこが伝えてきたのは、叔母が親戚に触れ回っていた言葉でした。
「3年も続かないなんて、情けない」
電話であんなに優しかった人の口から出た言葉だとは、しばらく信じられませんでした。応援してくれていたのは、全部わたしの前だけだったのです。
笑顔が消えた瞬間
親戚が集まった夜、台所で洗い物をしていた叔母のそばに立って、私は聞きました。
「情けないって、みんなに言ってたんですよね」
蛇口をひねる手が、そのまま止まりました。
「え…誰がそんなこと」
「どうして、私に直接言ってくれなかったんですか」
叔母はいつもの笑顔を作ろうとして、頬が引きつったまま動かなくなりました。濡れた手をタオルで拭いては、また拭き直しています。
「悪気があったわけじゃないの。ただの世間話で…」
「私は、本気で相談したつもりでした」
その声が、居間まで届いていました。伯母が振り返って、はっきり言ったのです。
「本人のいないところで言うことじゃないでしょう」
いとこも、静かに続けました。
「私もずっと、聞いてて苦しかった」
叔母は何か言い返そうと口を開いて、そのまま閉じました。うつむいたきり、誰とも目を合わせられずにいます。
「…ごめんなさいね」
やっと出てきたのは、その一言だけでした。私は「聞けて、よかったです」とだけ返して、居間に戻りました。
相談する相手を選び間違えた。ただそれだけのことだと思えたら、もう泣く気にもなりませんでした。
それからの集まりで、叔母が私に話しかけてくることはありません。目が合いそうになると、先に逸らすのは叔母のほうです。
優しい言葉をくれる人ではなくなった代わりに、裏で何を言われているか怯えることも、なくなったのでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














