「明日は6時起きだから、育児は無理ね」39度で寝込む私に全部押し付けた夫。だが、私がスマホで録音した結果
39度の夜に投げられた言葉
その夜、体温計は39度を示していました。
関節が痛み、まぶたを開けているのもつらくて、私は子どもの隣に横になっていました。
帰宅した夫は、リビングを見回すなり顔をしかめました。
「うわ、散らかってんな。飯も出てないの?」
洗濯物は畳まれていない。シンクには朝の食器。子どもは私の腕にしがみついたまま。それだけで、状況は伝わるはずでした。
「熱、39度あって…ごめん、動けなくて」
夫はスマホから顔も上げずに答えました。
「明日は6時起きだから、育児は無理ね」
そう言うと、自分だけ風呂に入り、寝室のドアを閉めてしまったのです。
普段は俺ってイクメンだからが口ぐせで、休日に子どもを抱いた写真を撮っては、ママ友のグループに送って感心されるのが好きな人でした。
私はふらつきながら子どもにごはんを食べさせ、歯を磨かせ、着替えさせ、寝かしつけました。途中で洗い物の泡が手からこぼれ落ちても、拾い上げてやり直すしかありません。寝室からは、いびきが聞こえていました。
私のひと言で止まった夫
ようやく布団に戻れたのは、日付が変わる頃です。それでも夫は、廊下ですれ違いざまに言いました。
「明日の俺の弁当は?さすがに作れるだろ」
私は立ち止まり、スマホを取り出して、画面を夫に向けました。
「今の、録らせてもらった」
「は?」
「あなたの友人グループにも、そのまま送っていいよね。自称イクメンのリアルって、ネットに書いてもいい?」
夫の顔から、音を立てるように血の気が引いていきました。
「ちょっと待て、それは…」
言いかけて、口を閉じます。反論の言葉を探して、見つからなかったようでした。廊下の電気の下で、夫はしばらく黙り込んだまま立っていました。
「39度の妻に、弁当は? って聞く男。あの人たち、どう思うかな」
「……悪かった。本当に、悪かった」
絞り出すような声でした。
翌朝、目を覚ますと、台所から音がしていました。夫が慣れない手つきで、鍋のおかゆをかき混ぜています。子どもの着替えは前後ろが逆でしたが、ちゃんと済んでいました。
その週末、遊びに来た私の母が「あら、あなたが台所に立つのね」と目を丸くすると、夫は気まずそうに「当たり前ですよ」と返しました。母は何も言わず、私を見て小さく笑いました。
あれから夫は、写真を撮ってグループへ送ることをしなくなりました。
代わりに、私が少しでも咳をすると、体温計を持って飛んできます。演じるより、やるほうが早いと気づいたのでしょう。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














