「今年もあなたがやればいいんじゃない?」私ばかり役員に推すママ友。だが、先生の一言が止めた瞬間
また私の名前が挙がった
年度初めの懇談会で役員を決める時間になると、教室には何ともいえない沈黙が流れました。
誰も積極的には手を挙げません。私もできれば、その年は引き受けたくないと思っていました。
というのも、私はすでに2年続けて役員を担当していたからです。
すると、同じクラスのママ友がこちらを見て言いました。
「今年もあなたがやればいいんじゃない?慣れてるし」
さらに笑いながら続けます。
「これで3年連続ね。行事にもよく来てるんだから、お願いしたいわ」
私は言葉に詰まりました。
在宅で仕事をしているため、平日の行事にも比較的参加しやすいのは事実です。
しかし、時間に余裕があるわけではありません。
それに、季節の変わり目などは体調を崩しやすく、前年の役員活動でも無理をしてしまうことがありました。
一方、そのママ友は自分が候補になりそうになると、決まってこう言います。
「私は仕事が忙しいから無理なのよ」
もちろん仕事の事情は人それぞれです。ただ、毎年のように自分は断り、その代わりに私の名前を出されることには、さすがに引っかかるものがありました。
それでも、その場の空気を悪くしたくなくて、私は強く断れずにいました。
先生が決め方を変えた
その少し前、学校行事の準備をしていたときのことです。
私が少し休んでいると、担任の先生が声をかけてくれました。
「無理していませんか?」
そこで私は、体調を崩しやすいことや、役員の仕事が続いて少し負担を感じていることを話しました。
先生は詳しく聞き出そうとはせず、「そうだったんですね。無理はしないでください」とだけ言いました。
そして迎えた、次の役員決めの日。
案の定、あのママ友が口を開きます。
「やっぱり今年も」
私の名前を言おうとした、そのときでした。
先生が穏やかな声で遮りました。
「同じ方に何年も続けてお願いするのは、負担が偏ってしまいますよね」
教室が静かになります。
先生は続けました。
「今年は、これまで担当していない方を中心に、皆さんで相談して決めませんか」
誰かを責める言い方ではありませんでした。
それでも、その一言で空気が変わったのが分かりました。
「確かに、毎年同じ人では大変ですよね」
別の保護者がそう言うと、何人かもうなずきました。
私を推薦しようとしていたママ友は、一度口を閉じました。
その後は、これまで役員を経験していない人も含めて話し合いが進み、私はその年の役員から外れることになりました。
誰か一人が悪者になったわけでも、言い争いになったわけでもありません。
ただ、「やってくれそうな人に毎年任せる」のではなく、負担が偏らないように考える。
先生がその当たり前のことを言葉にしてくれただけでした。
それ以来、役員決めで真っ先に私の名前を出されることはなくなりました。
あのとき黙ったまま引き受けていたら、きっとまた同じことが続いていたと思います。
先生のさりげない一言に、私はずいぶん救われました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














