「ちゃんと口座から払ってるはずだけど!」カードが使えないと怒った客。だが、画面に表示されていた事実とは
電話に出た瞬間、大きな声が聞こえた
私が働いていたのは、クレジットカード会社の問い合わせ窓口です。カードが使えない、支払い方法を確認したいなど、さまざまな問い合わせに電話で対応していました。
ある日の午後、電話に出て挨拶をすると、男性のお客様が強い口調で話し始めました。
「カードが使えないんだけど。早く使えるようにしてくれ、困るんだよ」
買い物をしようとしたところ、カードが利用できなかったそうです。
男性はかなり焦っている様子で、「急いでいるのに」「こっちは何もしていない」と言葉を重ねます。
私はまず、本人確認に必要な情報を伺い、カードの状態を確認しました。
すると、現在は利用が制限されている状態でした。
さらに支払い状況を見ると、前回の支払日に指定口座から引き落としができていないことが分かりました。
画面に表示されていた支払い状況
「お客様、前回のお支払いについて確認させてください」
そう伝えると、男性はまだ不満そうな声で答えました。
「ちゃんと口座から払ってるはずだけど!」
私は画面に表示されている内容を確認しながら、できるだけ簡潔に説明しました。
「前回のお支払日に、口座からの引き落としが確認できておりません。そのため、現在カードのご利用が制限されています」
それまで勢いよく話していた男性が、少し黙りました。
「引き落とされてない?」
「はい。恐れ入りますが、その日の口座残高などをご確認いただけますでしょうか」
すると男性はしばらく何も言わず、何かを思い出しているようでした。
やがて、先ほどまでとは違う落ち着いた声が返ってきました。
「……ああ、その前の日に大きい支払いがあったな」
どうやら、口座に十分な残高が残っていると思い込んでいたようです。
怒鳴り声は、いつの間にか消えていた
私は今後必要になる支払いの手続きと、入金確認後の利用再開について案内しました。
男性も途中からは黙って説明を聞いていました。
最後に、「じゃあ、まず支払いをすればいいんだね」と確認され、私が答えると、小さな声でこう言いました。
「最初から怒鳴って悪かったね」
電話に出た直後の勢いは、もうありませんでした。
カードが突然使えなくなれば、焦る気持ちは分かります。ただ、原因を確認する前に相手を責めても、状況は変わりません。
こちらも感情的にならず、確認できたことを一つずつ伝える。それだけで、話の空気が大きく変わることがあるのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














