「また最初から友達づくりでしょ?」転勤の多い娘を心配したママ友。だが、別の母親が明かした初日の出来事
「子どもが一番大変だよね」と言われた
夫は転勤の多い仕事をしています。娘が幼稚園に入るまでにも何度か引っ越しをしてきました。
今の園に入って間もないころ、よく話しかけてくれたママ友がいました。ある日、お迎えを待ちながら夫の仕事の話をすると、彼女は驚いた顔をしました。
「え、また転勤になる可能性あるの?」
「うん。いつになるかは分からないけどね」
すると、少し気の毒そうな顔で言われました。
「それ、子どもが一番大変だよね。せっかく友達ができても、また最初からでしょ?」
娘も以前の引っ越しでは、友達と離れるのを寂しがっていました。だからこそ、その言葉には何も返せず、「まあね」と笑って流しました。
数日後、別のママから声をかけられました。
「言うか迷ったんだけど、この前の集まりで転勤の話が出てたよ」
「転勤?」
「うん。『うちの園にも大変な家庭あるよね』って。あとでまた『子どもがかわいそうだよね』って言ってて……」
名前は出していなかったそうですが、私には自分たちのことだとすぐ分かりました。
別のママが知っていた娘の姿
それからしばらくしたある日、お迎えの時間に何人かで話していると、そのママ友がまた転勤の話を始めました。
「やっぱり子どもは大変だと思うよ。新しいところに行くたびに、友達つくらなきゃいけないんだもん」
返事に困っていると、近くにいた別のママが「あのさ」と口を開きました。
その人の子は、少し前にこの園へ途中から入ってきたばかりでした。
「うちの子が入った初日、最初に声かけてくれたの、あなたの娘ちゃんだったよ」
「え?」
初めて聞く話でした。
「一人でいたら、『私も前の園に入ったとき緊張したよ』って話しかけてくれたんだって。それから一緒に遊んでくれて。うちの子、あれですごく安心したみたい」
私は思わず娘の姿を探しました。
ママ友も少し驚いたようで、「そうだったんだ」と小さく答えました。
「引っ越しは大変だったと思う。でも、その経験があったから分かることもあるのかもね」
別のママは、それ以上何も言いませんでした。
娘は自分なりに経験を残していた
帰り道、娘にその話を聞いてみました。
「新しく来た子に声かけたんだって?」
すると娘は、何でもないことのように答えました。
「だって、一人だったから。私も最初、誰に話しかけたらいいか分からなかったもん」
その言葉を聞いて、胸がいっぱいになりました。
転勤が多い暮らしを、私はずっと娘に我慢させているのではないかと気にしていました。
もちろん、別れがつらくなかったわけではありません。
それでも娘は、その経験を自分なりに受け止め、今度は誰かを安心させる側になっていました。
それ以来、あのママ友が私の前で「転勤家庭はかわいそう」と口にすることはありませんでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














