「洗濯物、少なくなったね」挨拶する程度の近所の住人。だが、私が少しずつ距離を置いた理由
洗濯物まで見られていた
引っ越してきて、まだ半月ほどの頃でした。
ベランダで洗濯物を干していると、下の通りから声が聞こえてきたのです。
「洗濯物、少なくなったね」
見下ろすと、向かいに住む女性が立っていました。これまでに数えるほどしか挨拶を交わしていない相手です。
まさか我が家の洗濯物の量まで気づかれているとは思わず、私は一瞬、返事に困りました。
思えば、その数日前にも似たようなことがありました。
「最近、帰りが遅いみたいね。忙しいの?」
世間話のつもりなのかもしれません。ただ、まだほとんど話したことのない相手に、帰宅時間まで知られていることが気になりました。
その後も、ベランダに出ると、つい通りを確認するようになりました。
ある日には、こんなことまで言われました。
「ゆうべ、遅くまで明かりがついてたわよ」
朝に出かけて夜に帰り、家で過ごす。それだけの暮らしなのに、何かと気づかれているように感じます。
それからは、カーテンを開けるときまで少し気になるようになってしまいました。
答えすぎないことにした
とはいえ、女性がわざと困らせようとしているようには見えませんでした。だからこそ、「見ないでください」と強く言うのもためらわれたのです。
考えた末、私は生活について聞かれても、詳しく答えないことにしました。
「最近、忙しいの?」
そう聞かれても、「ええ、ちょっとバタバタしていて。でも元気ですよ」とだけ返します。
明かりのことを言われたときも、
「そうでしたか」
と笑って、それ以上は話を広げませんでした。
代わりに、「今日は風が強いですね」「少し涼しくなりましたね」と、天気や季節の話へ自然に変えるようにしたのです。
最初は少し気まずさもありました。それでも、何度か同じような受け答えを続けているうちに、女性も私の生活について細かく聞いてくることが減っていきました。
やがて交わす言葉は、
「おはようございます」
「いってらっしゃい、気をつけてね」
という程度になりました。
相手を突き放したわけではありません。ただ、自分が話したくないことまで話さなくていいのだと決めただけです。
今では顔を合わせれば気軽に挨拶できる、ちょうどいい距離のご近所さんになりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














