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2026.09.09(Wed)

「本人の顔見たでしょう」結婚式で新婦の過去を話し始めた親戚。楽しかった空気を台無しにした親戚の一言

「本人の顔見たでしょう」結婚式で新婦の過去を話し始めた親戚。楽しかった空気を台無しにした親戚の一言

親族席の一卓で、その人の声だけが大きくなっていった

親戚の結婚式に出たときのことです。

披露宴の広間にはいくつもの円卓が並び、新婦側の親族は合わせて20人ほど。

私はその中の一つの卓に座っていました。

斜め前にいたのは、新婦の父のいとこにあたる男性でした。

私は名前を知っている程度の遠い親戚です。

乾杯のあと、その男性はかなり早いペースでお酒を飲んでいました。

1杯目のビールがなくなると、今度は日本酒を頼みます。

会場係の女性が徳利を持ってくると、男性は笑いながら手を伸ばしました。

「ああ、そこ置いといて。自分でやるからいいよ」

最初のうちは、昔の親戚の集まりの話を楽しそうにしているだけでした。

「あのころはよくみんなで集まったよなあ」

同じ卓の人たちも適当に相づちを打っていましたが、お酒が進むにつれて、男性の声は少しずつ大きくなっていきました。

写真を撮ろうとした、そのときでした

しばらくして、新郎新婦が各テーブルを回って写真を撮る時間になりました。

二人が私たちの卓へ来ると、カメラマンが「もう少し皆さん寄ってください」と声をかけます。

私たちが椅子を寄せていると、突然、男性が立ち上がりました。

「いやあ、おめでとう。ほんと大きくなったなあ」

そこまでは、新婦も笑っていました。

ところが男性は新郎の顔を見ると、急に思い出したように言ったのです。

「そういやさ、昔付き合ってたやつの話って、旦那さんにはしてるのか?」

一瞬、誰も言葉を返せませんでした。

新婦の笑顔が止まり、新郎も困ったように視線をそらします。

近くの席から聞こえていた話し声まで、少し小さくなった気がしました。

「ちょっと…今それ言う?」

新婦が小さな声で言いましたが、男性は悪びれる様子もありません。

「え?だって昔の話だろ。別に隠すようなことじゃないじゃん」

そう言いながら、男性はまたグラスに手を伸ばしました。

そのとき、隣に座っていた新婦の伯母が男性の腕に手を添えました。

「もう3杯目でしょう。そのグラス置いて」

「なんだよ。まだ全然飲んでないって」

「飲んでない人は、そんな話しないの」

伯母の声は低く、少し怒っていました。

男性は眉を寄せます。

「別に本当のこと言っただけだろ」

「本当かどうかの話じゃないでしょう。今日は何の日なの」

「めでたい日だよ。だから楽しく話してるんじゃないか」

「新婦が困ってるの。分かるでしょう。もう座って」

伯母にそう言われ、男性はようやく周りを見ました。

誰も笑っていないことに気づいたのか、少しだけ表情が変わりました。

「…分かったよ」

男性は小さく言って椅子に座りました。

お茶に替わると、男性は急に静かになった

伯母は近くにいた会場係へ小さく声をかけました。

「すみません、このお酒、いったん下げてもらってもいいですか」

「かしこまりました」

徳利と男性のグラスが下げられ、代わりに冷たいお茶が置かれました。

男性は少し不満そうな顔をしましたが、それ以上は何も言いませんでした。

カメラマンが場の様子を見ながら、新郎新婦へ声をかけます。

「では、もう一度だけ撮りましょうか」

新婦は一度息を吐いてから、「お願いします」とうなずきました。

新郎が新婦の肩にそっと手を回すと、新婦も今度は少し力の抜けた顔で笑いました。

写真が撮れた瞬間、卓の何人かが自然に拍手をしました。

「ありがとう。じゃあ次、行ってくるね」

新婦は伯母にそう声をかけ、新郎と一緒に次の卓へ向かっていきました。

二人が離れたあと、伯母は男性に小声で言いました。

「せっかくのお祝いなんだから、今日は余計なこと言わないでよ」

男性はお茶を一口飲みました。

「…そんなにまずかったか」

「まずいよ。本人の顔見たでしょう」

「そうか…」

さっきまでの勢いはなく、その後の男性は料理を食べながら静かに座っていました。

新郎新婦が会場を一周して高砂へ戻るころには、私たちの卓から聞こえるのも食器の音と小さな話し声くらいになっていました。

お開きのあと、ロビーで新婦が伯母を見つけると、すぐに近寄っていきました。

「伯母さん、さっき本当にありがとう。どうしようかと思った」

「びっくりしたよね。せっかくの日なのにね」

「うん。でも写真、撮り直せたからよかった」

「それならよかった。今日はもう、あの人のことは気にしないで」

少し離れたところでは、男性が先に帰り支度をしていました。

伯母が「気をつけて帰ってよ」と声をかけると、男性は気まずそうに片手を上げます。

「分かってるよ。……ちょっと飲みすぎたな」

それだけ言うと、男性はそのまま出口へ歩いていきました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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