「付き合ってるんだし、利息はなしでいいでしょ?」車の購入費500万円を頼んできた彼。別れの日、テーブルに置いた一枚の紙とは
試乗のあとで頼まれたこと
何年も前、当時付き合っていた彼の車選びに付き合っていたときの話です。
彼は車が大好きで、休日には私も一緒に販売店を見て回っていました。
ある日、彼は一台の車にひと目ぼれしました。
試乗から戻ったあとも店員と熱心に話し込み、すっかり気に入った様子です。
ただ、その車の価格は約500万円。
決して安い買い物ではありません。
どうやって購入するつもりなのだろうと思っていると、彼が突然こんなことを言いました。
「この車、買いたいんだけどさ。500万円、貸してくれない?」
「えっ、500万円って、全部?」
「うん。ローンを組むと利息がかかるでしょ。君から借りられたら助かるんだけど」
あまりにも突然の話で、私は言葉に詰まりました。
「そんな大金、すぐには決められないよ。いつ返してくれるの?」
「少しずつ返すよ。付き合ってるんだし、利息はなしでいいでしょ?」
「それはいいけど、いつまでに返せるの?」
「そこまでは、まだ考えてないけど…」
彼はそれほど深刻に考えていない様子でした。
私が気になったのは、金額だけではありません。返済の予定も決まっていないのに、私から借りることを簡単に考えているように感じたのです。
結局、その場では返事ができず、私は店を出ました。
借用書を見た彼の反応
数日後の夜、私は彼をリビングに呼びました。
テーブルには、借りる金額や毎月の返済について記入できる借用書とペンを用意していました。
考えた末、きちんと返済を約束してくれるなら、お金を貸そうと決めたのです。
「この前のお金の話なんだけど、貸してもいいよ。ただ、毎月いくら返すかは決めておきたい」
そう言って借用書を差し出すと、彼は驚いた顔をしました。
「えっ、借用書まで書くの?」
「うん。500万円だからね。口約束だけにはしたくないの」
「そこまでしなくても、ちゃんと返すよ」
「それなら、書いても問題ないでしょ?あとでお互い困りたくないから」
彼は納得していないようでしたが、しばらく黙ったあと、しぶしぶペンを取りました。
返済について決めた内容を書き、署名してもらったうえで、私は500万円を貸しました。
それから彼は毎月返済してくれましたが、私が返済を確認するたび、どこか気まずい空気が流れるようになりました。
彼の口数は少しずつ減り、私もお金の話をするのが嫌になっていきました。
以前は楽しく過ごしていたはずなのに、いつの間にか彼といる時間にも気を使うようになっていたのです。
そうして、私たちは別れることになりました。
最後に会った夜、私は引き出しから借用書を取り出しました。
「残っている分は、全部返してほしい」
彼は借用書に書かれた自分の署名を見つめていました。何か言いかけたものの、結局何も言いませんでした。
数日後、残っていたお金はすべて返ってきました。
全額戻ってきたことを確認して、私は借用書を細かく破り、ごみ箱に捨てました。
お金の心配がなくなり、ようやくほっとしました。
ただ、今でも思います。500万円という金額以上に、私が驚いていることをあまり気にせず、当然のように頼んできた彼の態度が、ずっと引っかかっていたのだと。
借用書を捨てたことで、彼との関係にもようやく区切りをつけられた気がしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














