「出ていってあげるのよ」生活費を一切払わなかった伯母が立ち退き料を要求。だが、弁護士との話し合いで変わった態度
日当たりのいい2部屋を占めた伯母
本家の長男の言いつけで、伯母が私たちの家に住むことになったのは突然のことでした。
私も夫も事前に何も聞かされておらず、気づけば玄関には伯母の荷物が運び込まれていたのです。
しかも伯母は、家の中でいちばん日当たりのいい部屋をふたつとも使い始めました。
私たちは奥の狭い部屋に身を寄せることになり、自分の家なのに落ち着かない毎日が始まりました。
「洗濯物もよく乾くし、やっぱりこっちの部屋がいいわね」
伯母は満足そうでしたが、私には不満が募るばかりでした。
それだけではありません。
伯母は食費も光熱費も電話代も、一切負担しなかったのです。
ある日、私が遠回しに家計の話をすると、伯母はテレビを見たまま答えました。
「置いてもらってるんじゃないわよ。頼まれて来てあげてるの」
その言い方に、私は何も返せませんでした。
そんなある日の昼、居間にいた私と夫の前に、伯母が険しい表情で立ちました。
「もう出ていくわ。その代わり、立ち退き料と慰謝料はちゃんと払ってもらうから」
突然の要求に、私たちは耳を疑いました。
「えっ?伯母さん、どういうことですか?」
夫が戸惑いながら聞き返すと、伯母は声を荒らげました。
「ここでどれだけ肩身の狭い思いをしたと思ってるの。払わないなら、出ていかないわよ!」
伯母が自分から出ていくと言い出したのに、なぜ私たちがお金を払わなければならないのでしょうか。
それからも、顔を合わせるたびに伯母は同じ要求を繰り返しました。
いつまたお金の話になるのかと思うと、家にいても気が休まりません。私は夜もよく眠れなくなってしまいました。
弁護士を交えた話し合いの結末
このままではいけないと思い、夫と話し合って弁護士に相談することにしました。
後日、伯母を交えた話し合いの場を設けました。
居間の座卓の奥には弁護士が座り、その隣に私と夫が並びました。向かいに座る伯母は、弁護士を前にしても強気な様子でした。
「私は出ていってあげるって言ってるのよ。だったら、お金を払ってもらうのが筋でしょう?」
弁護士は伯母の話を聞くと、落ち着いた声で確認しました。
「ご自分から出ていくとおっしゃったんですね」
「そうよ。だから、ちゃんと払ってほしいの」
弁護士は静かに説明を続けました。
「出ていくというだけで、必ず立ち退き料が発生するわけではありません。どのような取り決めで住まわれていたかも確認する必要があります」
伯母は納得できない様子で言い返しました。
「でも、私はここで嫌な思いをしたのよ。それはどうなるの?」
「慰謝料についても、具体的にどのようなことがあったのか、お話を伺わなければ判断できません」
伯母は何か言いかけましたが、すぐには言葉が出てこないようでした。
それまで何度も繰り返していた金銭の要求について、弁護士から詳しく確認されると、伯母は黙り込んでしまったのです。
助けを求めるように私と夫の顔を見ましたが、私たちも何も言いませんでした。
その場で伯母が納得したのかは分かりません。ただ、あれほど繰り返していた要求は止まりました。
そして数日後、伯母は自分の荷物をまとめ、要求していたお金を受け取ることなく家を出ていきました。
玄関の戸が閉まる音を聞いて、私はようやく肩の力が抜けました。
伯母が使っていた日当たりのいい部屋に入り、窓を大きく開けました。
隣に来た夫が、明るい日差しの中でぽつりと言いました。
「やっと、自分の家に帰ってきた気がするな」
私も、まったく同じ気持ちでした。
自分の家で気兼ねなく過ごせることが、こんなにもありがたいとは思いませんでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














