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2026.10.20(Tue)

「あとで、ちゃんとおごって返すからね」高校時代からの友人に約束を尋ねた私。だが、小さなメモ帳を見て赤面した理由

「あとで、ちゃんとおごって返すからね」高校時代からの友人に約束を尋ねた私。だが、小さなメモ帳を見て赤面した理由

いつまでも来ないおごりの日

私には、高校時代から仲のいい友人がいます。

高校生のころ、友人はよくお金が足りなくなっていました。

お昼ご飯を買えなかったり、学校帰りにカフェへ寄っても財布が空っぽだったり。

「ごめん!あとで、ちゃんとおごって返すからね」

そう言って手を合わせる友人を見ると、私はついお金を出していました。

長い付き合いだし、いつかおごり返してくれるだろう。そう思っていたのです。

大学生になった今も、私たちはよく一緒に出かけます。

ところが、友人からおごってもらう機会はなかなかありません。

私がお金を持ち合わせていないときでも、友人は自分の分だけ買って、先に行ってしまうことがありました。

ある日の昼、大学の近くのコンビニでのことです。

飲み物を手に取ったものの、お金が少し足りません。

隣にいた友人に聞こえるように、つぶやいてみました。

「あー、あとちょっと足りないんだよね…」

「ん?どうしたの?」

友人は不思議そうにこちらを見ただけでした。

結局、友人は自分の飲み物だけ会計を済ませ、先に店を出ていきました。

その背中を見ながら、私はため息をつきました。

高校のころ、あんなに「おごって返す」と言っていたのに。もしかして、全部忘れているのでしょうか。

友人が取り出した小さなメモ帳

同じ日の夕方、私たちはカフェのテーブル席で向かい合っていました。

ずっと気になっていたことを、思い切って聞いてみることにしました。

「ねえ、高校のときさ。あとでおごるって言ってたの、覚えてる?」

「え?おごり?」

友人は少し首をかしげました。

やっぱり忘れているのかと思った、そのときです。

「あ、そういえば、メモしてあるよ」

友人はかばんから小さなメモ帳を取り出しました。

「ほら、これ見て」

開いたページをこちらに向けられ、私は思わず身を乗り出しました。

そこには高校時代の日付とともに、友人が私にごちそうしてくれたものが、びっしりと書かれていたのです。

お弁当を忘れた日に買ってもらったパン。テストが終わったあとのジュース。誕生日にごちそうしてもらったケーキ。

読み進めるうちに、忘れていた記憶が次々とよみがえってきました。

しかも、友人がおごってくれた回数は、私がおごった回数よりずっと多かったのです。

「え、待って。私、こんなにおごってもらってたの?」

「そうだよ。だから、もうおあいこだと思ってた」

友人はあっけらかんと笑っています。

私は恥ずかしくなって、思わず顔を覆いました。

自分がおごったことばかり覚えていて、おごってもらったことはすっかり忘れていたのです。

「うわ……なんか、ごめん。私のほうがずっとおごってもらってたんだね」

「今ごろ気づいたの?」

そう言って笑う友人につられ、私も吹き出してしまいました。

「じゃあ、今日の分は私におごらせて!」

「ほんと?ありがとう!」

私が会計を済ませて席に戻ると、友人はまたメモ帳を開いていました。

「今日の分、ちゃんと書いておいたからね」

その言葉に、また二人で笑ってしまいました。

何年も約束を忘れられていると思っていたのに、忘れていたのは私のほうでした。

これからは、おごったことだけでなく、おごってもらったときの感謝も忘れないようにしようと思います。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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