「なあ、お釣り、もらってないんだけど」コンビニで店員を責め続けた男性客。だが、確認結果に黙り込んだ瞬間
パンを選んでいると、レジから怒鳴り声が
夜、翌朝のパンを買いにコンビニへ立ち寄ったときのことです。
私がパンの棚で商品を選んでいると、レジのほうから男性の不機嫌そうな声が聞こえてきました。
「なあ、お釣り、もらってないんだけど」
振り向くと、レジの前に立つ男性客が、財布を片手に若いアルバイト店員をにらんでいました。
会計を終えたばかりのようでしたが、男性はお釣りを受け取っていないと訴えています。
「お釣りでしたら、先ほどお渡ししたと思うのですが…」
「渡してないから言ってるんだろう!」
男性は店員の言葉をさえぎると、レジ台をどんとたたきました。
「お釣りもまともに渡せないのか。謝れよ!」
「申し訳ありません。確認させてください……」
店員は青ざめた顔で頭を下げました。それでも男性の怒りは収まりません。
そこへ、奥から女性の店員が駆けつけました。
「お客様、今、防犯カメラで確認しておりますので、少々お待ちいただけますか」
「早くしろ!」
若い店員は何度も謝っています。それなのに、男性は声を荒らげ続けていました。
私は見ているだけで胸が苦しくなりました。パンをかごに入れ、飲み物の棚へ移りましたが、レジの様子が気になって仕方ありませんでした。
店長が伝えた防犯カメラの確認結果
しばらくすると、奥から男性の店長が出てきました。
店長はレジの内側に入り、若い店員を自分の後ろに下がらせると、男性客に向き直りました。
「お待たせしました。防犯カメラの映像を確認しました」
「それで?謝る気になったのか」
男性は鼻で笑いました。しかし、店長は落ち着いた声で続けました。
「映像では、お釣りはお客様の手にお渡ししております」
「……は?」
男性の表情が変わりました。
「お財布の小銭入れを、もう一度お確かめいただけますか」
私はちょうど会計をしようと、かごを持って男性の少し後ろに並んだところでした。
男性はしぶしぶ財布を開き、小銭入れに指を入れました。
そして、中の小銭を確かめたところで、ぴたりと動きを止めたのです。
「…………」
先ほどまであれほど怒鳴っていた男性が、何も言わなくなりました。
雑誌の棚の前にいたお客さんも、ちらりと男性に視線を向けます。
男性はしばらく財布を見つめていましたが、やがて何も言わずに閉じました。そして、誰とも目を合わせないまま、足早に店を出ていったのです。
店長は若い店員の肩に手を置きました。
「大丈夫?よく頑張ったね」
その言葉に、店員は少しほっとしたような表情を見せました。
私がかごをレジ台に置くと、店員はまだ少し震える声で、それでもはっきりと言いました。
「いらっしゃいませ。お待たせいたしました」
その声を聞いて、私もようやくほっとしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














