「全然気づかなくてごめんね」夫のために毎晩アイロンをかけていた私。半年後、夫の何気ない一言で発覚したすれ違い
毎晩20分のアイロンがけ
結婚してから、夫のワイシャツにアイロンをかけるのは私の役目でした。
夫が先に寝室へ行ったあと、居間でアイロン台を広げ、襟や袖口のシワを丁寧に伸ばします。
毎晩20分ほどかかる作業でしたが、夫にはきれいなシャツを着てほしくて、ずっと続けていました。
ただ、仕事や家事で疲れた夜には、正直なところ面倒に感じることもありました。
ある夜、いつものようにアイロンをかけながら時計を見ると、もう遅い時間です。
「ああ、まだ終わらない…」
洗濯かごに残ったシャツを見て、思わずため息が出ました。
毎日のことだからこそ、もう少し楽にできないだろうか。
そう考えた私は、次の休みに夫のワイシャツを買いかえることにしました。
選んだのは、シワになりにくい形状記憶のシャツです。
洗濯後に軽く形を整えて干してみると、アイロンをかけなくても気にならない程度に仕上がりました。
これなら毎晩アイロン台を出さずに済みます。
翌朝、夫は新しいシャツに袖を通すと、鏡の前で少し首をかしげました。
「あれ、このシャツ新しい?」
「うん。前のがだいぶくたびれてきたから、買いかえたの」
「そうなんだ。着やすいね」
夫は特に気にする様子もなく、そのまま出勤しました。
アイロンをかけるのをやめたことは、わざわざ話すほどでもないと思い、そのときは伝えませんでした。
それから1週間、1か月と過ぎましたが、夫からシャツのシワを指摘されることは一度もありませんでした。
半年後に知った夫の本音
アイロンがけをやめて半年ほどたった、休みの前の晩のことです。
その日は夫も洗濯物の片づけを手伝ってくれていて、居間で乾いたシャツをたたんでいました。
「このシャツ、洗ってもシワがつきにくくていいね」
夫が何気なくそう言ったので、私は少し笑って答えました。
「そうでしょ。形状記憶のシャツだからね。実は買いかえてから、アイロンもかけてないんだよ」
すると、夫はシャツをたたむ手を止めました。
「えっ、毎晩アイロンかけてくれてたの?」
「えっ、そっち?今まで知らなかったの?」
私も思わず聞き返してしまいました。
「うん。俺が寝てからやってたの?」
「そうだよ。毎晩20分くらいかけてたんだけど」
「そうだったんだ…全然知らなかった」
夫が驚いたのは、私がアイロンがけをやめたことではありません。
そもそも、それまで私が毎晩アイロンをかけていたことを知らなかったのです。
私はてっきり、夫も知っているものだと思っていました。
夫は少し申し訳なさそうな顔をして、言いました。
「今までありがとう。全然気づかなくてごめんね」
「いや、私も言ってなかったし。でも、ちょっとびっくりした」
そう返すと、夫も苦笑いしました。
「これからも、このシャツでいいよ。アイロンかけなくても十分きれいだし」
「うん。私もそのほうが助かる」
それからも、夫のシャツは形状記憶のものを使っています。
毎晩のアイロンがけがなくなった分、今ではお茶を飲んだり、ゆっくり過ごしたりする時間が増えました。
夫は今でも、ときどき言います。
「あのシャツ、ずっとアイロンかけてくれてたんだよね。ほんとに知らなかったなあ」
「そうだよ。毎晩頑張ってたんだから」
今となっては笑い話ですが、毎日当たり前のように着ていたシャツにも、気づかれていない家事があったのだと夫に知ってもらえた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














