「えっ、退去ですか?」深夜の筋トレ音を注意しても聞かなかった住人。だが、管理会社の訪問で態度を変えた瞬間
夜中に響く音と、上の階の男性
以前暮らしていたアパートで、私は上の階の住人が立てる音に悩まされていました。
真上の部屋に住んでいたのは、私より年上に見える男性です。週に何度も、夜遅くになると「ドスン、ドスン」という重い音が響いてくるのです。
眠っていても音で目が覚めてしまい、寝不足の日が続いていました。
しばらくは我慢していましたが、さすがに限界を感じ、ある夜、上の階を訪ねることにしました。
インターホンを押すと、首にタオルをかけた男性がドアを半分ほど開けました。
「はい、何ですか?」
「すみません。夜遅くに大きな音が響いていて、眠れないことがあるんです。もう少し静かにしていただけませんか?」
すると、男性は面倒そうな顔をしました。
「音? 家で筋トレしてるだけだけど」
「そうだったんですね。でも、かなり下まで響いているので……」
「自分の家で何しようが勝手だろ。そんなに気になるなら、もっと防音のいいところに引っ越せば?」
男性はそれだけ言うと、ドアを閉めてしまいました。
静かにしてほしいとお願いしただけなのに、引っ越せとまで言われるとは思いませんでした。
腹立たしさもありましたが、これ以上直接話しても解決しそうにありません。
私は管理会社に相談することにしました。
管理会社の担当者が伝えたこと
翌日、管理会社に電話をして、夜中に響く音や男性とのやり取りについて説明しました。
すると、担当者から意外な話を聞きました。
「実は、ほかのお部屋の方からも同じご相談が届いているんです」
「そうだったんですね。私だけじゃなかったんですね」
担当者は、男性の部屋を直接訪ねて注意してくれることになりました。
後日の昼、私もその訪問に立ち会うことになり、担当者と一緒に上の階へ向かいました。私は少し離れた廊下の端で、やり取りを見守っていました。
担当者がインターホンを押すと、男性が玄関に出てきました。
「夜間の音について、何件かご相談をいただいていまして」
担当者がそう切り出すと、男性は眉をひそめました。
「音って、筋トレのことですか? 自分の部屋でやってるだけですよ」
「筋トレ自体が問題というわけではありません。ただ、夜遅くに大きな音が響くと、ほかの方の生活にも影響が出ますので」
「でも、別に騒いでるわけじゃないし……」
担当者は手元の書類を確認しながら、説明を続けました。
「契約上も、周囲の方に迷惑となる騒音は控えていただく決まりになっています。今後は気をつけていただけますか?」
「……分かりましたよ」
男性がそう答えると、担当者はもう一言付け加えました。
「改善をお願いしたうえでのお話ですが、このまま続くようでしたら、退去をお願いすることになります」
「えっ、退去ですか……?」
男性は驚いたように聞き返しました。
「まずは、夜間に大きな音が出ないようご協力ください」
担当者がそう伝えると、男性は小さくうなずき、それ以上は何も言いませんでした。
私に引っ越せと言ったときとは違い、男性は最後まで静かに話を聞いていました。
その夜は、いつもの大きな音が聞こえてきませんでした。それ以降も、夜遅くに重い音が響くことはなくなりました。
廊下ですれ違っても、男性は目をそらして足早に通り過ぎていきます。
できれば最初のお願いで分かってほしかったですが、ようやく安心して眠れるようになり、ほっとしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














