「えっ、食べちゃいました」保育園から持ち帰ったりんごを夕食後に出した私。翌朝、先生に謝られた理由
保育園でもらった大きなりんご
子どもが5歳だったころの話です。
ある日、保育園へ迎えに行くと、子どもが大きな赤いりんごを持っていました。
「ママ、見て!りんごもらった!」
「わあ、大きいね。誰にもらったの?」
「保育園の先生!」
子どもが通う園では、季節ごとに野菜の収穫体験などを行っていました。
そのため私は、今回も何かの活動でもらったものなのだろうと思いました。
「よかったね。帰ったらみんなで食べようか」
「うん!」
子どもはうれしそうに、帰り道もずっとりんごを抱えていました。
その夜、私は台所でりんごの皮をむき、食べやすい大きさに切って食卓へ出しました。
「今日、保育園でもらったんだって」
夫にそう話すと、夫もりんごを一切れ口に運びました。
「へえ、そうなんだ。甘くておいしいね」
「おいしい!」
子どもも満足そうに食べています。
私も一緒に食べながら、園で何をしたのか詳しく聞いていなかったことなど、すっかり忘れていました。
まさか翌朝、あのりんごのことで先生から声をかけられるとは思ってもいませんでした。
翌朝、先生から聞かされた事実
次の日の朝、子どもを保育園へ送っていくと、担任の先生が私のところへやって来ました。
「お母さん、昨日のりんごなんですけど…」
「はい、どうかしましたか?」
先生は少し慌てた様子で尋ねました。
「あのりんご、食べました?」
「えっ?はい、昨日の夜に家族で食べましたけど…」
何か問題があったのかと不安になった私に、先生は申し訳なさそうに事情を説明してくれました。
「実はあれ、収穫祭の飾りに使う予定のりんごだったんです。私が間違えてお子さんに渡してしまって…。すみません」
「えっ、そうだったんですか!」
私は驚いてしまいました。
園でもらったものだから食べていいのだと、すっかり思い込んでいたのです。
「こちらこそ、何も確認せずに食べちゃって…。あの、家にりんごがあるので、一つ持ってきますね」
先生の渡し間違いとはいえ、飾りに使う予定だったと聞くと、そのままにしておくのも気が引けました。
私はいったん家に戻り、台所のかごから形のいいりんごを一つ選びました。
そして、保育園へ引き返して先生に手渡しました。
「すみません、わざわざ。ありがとうございます」
「いえいえ。昨日は家族でおいしくいただいちゃったので」
そう答えると、先生も笑ってくれました。
その後、収穫祭の日を迎えました。
ホールには、子どもたちが育てた野菜と一緒に、赤いりんごがいくつも飾られていました。
それを見た子どもが、うれしそうに一つを指さしました。
「あれ、うちのりんご!」
どれが家から持ってきたりんごなのか、私にも見分けはつきません。
それでも、得意そうに指さす子どもの姿を見て、思わず笑ってしまいました。
保育園でもらったりんごを家族で食べ、今度は家からりんごを届けることになるなんて。
ちょっとした勘違いでしたが、今でもりんごを見ると思い出す、忘れられない出来事です。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














