「最後の笑いだけは予定外でした」何週間も準備したプレゼンを無事に終えた私。その後、取引先の会議室で赤面したワケ
何週間も準備した大事なプレゼン
その日は、何週間もかけて準備してきた大事なプレゼンの本番でした。
早めに取引先へ到着した私は、案内された会議室で、備え付けのパソコンに発表資料を移しました。
開始までは少し時間があります。
私は自分用のメモを開き、話す順番や説明の内容を最後に確認していました。
そのメモには、途中で冗談を入れるタイミングまで細かく書き込んであります。
「準備はどう?」
先に席に着いていた上司から声をかけられました。
「ばっちりです。笑ってもらう場所まで決めてありますから」
「そこまで考えたの?すごいね」
上司は笑っていましたが、私はそれくらい準備に力を入れていたのです。
最後の確認を終えると、メモを開いたまま発表資料を前面に表示し、プロジェクターでスクリーンに映しました。
やがて取引先の担当者が入室し、プレゼンが始まりました。
私は資料を指しながら、準備してきた内容を順番に説明していきます。
そして、予定していたところで、少し冗談を交えました。
「この仕組みで作業の手間が減れば、定時に帰れる日も増えそうですね。家に帰ってからの家事までは減らせませんけど」
担当者が笑い、上司も口元をゆるめました。
緊張していた私も、その反応を見て少し安心しました。
その後も説明は順調に進み、プレゼンは予定より早く終了しました。
最後に映し出された恥ずかしいメモ
「とても分かりやすかったです」
発表を終えると、担当者がそう声をかけてくれました。
「ありがとうございます。そう言っていただけて、ほっとしました」
「途中の冗談も面白かったですよ」
「あ、ありがとうございます」
隣では上司もうなずいています。
何週間も準備してきた甲斐があったと、私は胸をなでおろしました。
机の上の資料をカバンにしまい、パソコンに表示していた発表資料のファイルを閉じた、そのときです。
「あれ?」
担当者がスクリーンを見て、小さく声を上げました。
何だろうと思って私も目を向けると、そこには見覚えのある文章が映っています。
発表前に確認していた、私のメモでした。
発表資料を閉じたことで、その下に開いたままだったメモが、スクリーンに映し出されてしまったのです。
しかも、画面の中央付近には「ここで笑いを入れる」という文字が、はっきりと表示されています。
担当者はその文字を見て、くすっと笑いました。
「ああ、さっきの冗談ですね。台本どおりだったんですね」
その言葉に、私は一気に顔が熱くなりました。
冗談を入れるタイミングまで準備していたことが、すっかり知られてしまったのです。
「すみません、メモまで映してしまって…」
私は慌ててプロジェクターの電源を切りました。
「いえいえ、それだけ準備されていたんですね」
担当者は笑顔でそう返してくれました。
恥ずかしくてたまりませんでしたが、担当者が気にしていない様子だったので、少しほっとしました。
帰りの廊下で、上司が笑いながら言いました。
「笑ってもらう場所まで決めてあるって、あのことだったんだね」
「…はい。でも、最後の笑いだけは予定外でした」
そう答えると、上司はまた笑いました。
あれだけ準備したプレゼンで、最後に自分のメモが笑いの種になるとは思ってもいませんでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














