「どうせ誰でもできる仕事でしょ」合コンでマウント連発の男。だが、友人の皮肉で空気が一変
合コンの席で気づいた違和感
その日の合コンは、友人の強い誘いで仕方なく参加したものだった。
行く気はなかったが、「絶対楽しいから」という言葉に押し切られた。会場は都心のカジュアルなレストランで、雰囲気はそれほど悪くなかった。
席に着くと、斜め向かいの男性が早々に自己紹介を始めた。聞いているうちに、どこか引っかかる感覚があった。話題がこちらに向くたびに、微妙な言葉の重みがある。
こちらの仕事を伝えると、男性はわずかに口角を上げながら言った。
「どうせ誰でもできる仕事でしょ」
初対面でこれか、と思ったが、笑顔でやり過ごした。
しかし食事が進むにつれ、男性の言葉は止まらなかった。
こちらの発言の後には必ず「でも」が来て、何かしら水を差してくる。
「そういう業種、景気に左右されるよね」
「まあ、やれる人はやれるんだろうけど」と、言葉のひとつひとつに棘があった。
反論する気も起きず、ただ愛想笑いを返し続けた。テーブル全体が少しずつ静かになっていった。
隣に座った友人が動いた
そのときだった。ずっと黙って聞いていた隣の友人が、穏やかな声で口を開いた。
「自信ないから上から来るんですよね?」
責めるでもなく、笑うでもなく、ただ静かにそう言った。男性の表情が固まり、テーブルに沈黙が落ちた。
男性は「そういうつもりじゃ……」と言いかけたが、友人は「そう聞こえてたので」と短く返した。
それ以降、男性はすっかりトーンダウンして、別の話題に紛れていった。
テーブルの雰囲気が変わり、笑い声が戻ってきた。あの一言がなければ、最後まで居心地の悪い時間が続いていたと思う。
残りの時間は穏やかに流れ、帰り際に友人と合流した。
「言い過ぎたかな」と気にしていたが、私は「ありがとう」としか言えなかった。場の空気は明らかに軽くなっていた。言いたくても言えないことを、友人があのひと言で片付けてしまった。
帰り道、並んで歩きながら「どうして言えたの?」と聞くと、友人は「ああいう人、反応してくれる人がいると思って余計にやるから」と言った。
笑いながらそう話す友人を見て、ずっと引っかかっていたものが完全に抜けた気がした。言葉ひとつで場を変えた胆力が、今も印象に残っている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














